マイクロソフトのS・バルマー氏、ネットサービス戦略を語る

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2007-07-11 11:01

 コロラド州デンバー発--Microsoftは、インターネット関連でいろいろと考えを巡らせている。

 同社は、現在のように一連の単独サービスを用意するのではなく、サーバ上に完全なプラットフォームを置くという計画にかねてから言及していた。しかし、同社はほとんど詳細を明かしてこなかった。米国時間7月10日に当地で開催されたWorldwide Partner Conferenceで講演したMicrosoftの最高経営責任者(CEO)、Steve Ballmer氏も、すべての疑問に答えることはなかった。しかし同氏は、もっと情報を早いタイミングで出していくことを約束し、同社の方向性に関するヒントもいくつか明かした。Microsoftはプレゼンテーションのなかで、パートナーや開発者にもっと多くの情報を公開していくことも約束した。

 Ballmer氏は、「これは野心的なプロジェクトだが、きわめて重要なものでもある。2007年中にはいろいろな話や発表ができるだろう」と語っている。

 Ballmer氏は、Microsoftが「Windows Live」を基盤にする開発者ツールセットの最初のバージョンを2007年中に投入することを明らかにし、このツールが.Netベースになることも指摘した。

 Ballmer氏は、「今は、サービスプラットフォームをインターネット上に構築している段階だ」と語っている。

 しかし、それには時間がかかる。Microsoftには、新しい計算処理モデル、新しいストレージモデル、新しい仮想化モデルなどが必要になると、Ballmer氏は語っている。

 講演の後半にはWindows Live担当ゼネラルマネージャーBrian Hall氏が登場し、既にパートナーに与えられた機会について、いくつか具体的に説明した。Hall氏は、ほかにも続々と機会が生まれてくることを約束した。

 同氏は、「根本的にはオープン化を進めている。われわれのものは、みなさんのものだ」と語っている。

 Ballmer氏はさらに、MicrosoftがEnergizerとの提携を基盤にしたサービスをまもなく提供開始することも明らかにした。Microsoftは基本的に、同電池メーカーのデスクトップITを2年以上前からサポートしている。Microsoftは、このアウトソーシング資源をすべてつぎ込むことはしないが、コミュニケーションやコラボレーション関連で「はるかに精力的かつ透過的」に提供していくサービスを用意する。

 そこには、パートナーがMicrosoftのサービスを再販する余地も、差別化したサービスを自社開発する余地も残されていると、同氏は語っている。

 Ballmer氏は、「自社もサービスを提供するし、サービスを提供するベンダーにもサポートを提供していきたい」と語っている。

 Ballmer氏によると、Microsoftは個人向けに別の「Office Live」サービスを投入するため、既存のOffice Live製品については小規模企業を示すような名称に変更する計画だという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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