セキュリティ研究者が、Domain Name System(DNS)に存在する重大な脆弱性を明らかにしていた。DNSはインターネット上で使用されるホスト名とIPアドレスを対応させるためのシステム。
IO Activeの侵入テストサービス担当ディレクターであるDan Kaminsky氏は、2008年に入ってからこの脆弱性を発見した。Kaminsky氏は、一部の研究者のように脆弱性の情報を売るのではなく、まず影響を受ける企業や団体を集めて、その脆弱性について議論することにした。
Kaminsky氏は、詳細が明らかになってしまうとの理由で同脆弱性の名前は伏せた。
Kaminsky氏は、16人の研究者が3月31日にMicrosoftに集まり、彼らが現在の状況を把握しているか否か、どのような修正であれば世界中のなるべく多くの人々に影響を与えられるか、そしてこの修正をいつ発表するかを確認したと語った。
Kaminsky氏によると、研究者らは、この脆弱性の修正に向け、複数ベンダーによるパッチの同時リリースの実施を決め、Microsoftはその一環として、7月のPatch Tuesday(パッチ火曜日)である8日に「MS08-037」をリリースしたという。Cisco Systems、Sun Microsystems、BINDも8日中にパッチをリリースすると見られる。
この合同パッチリリースには多様なベンダーが参加する。United States Computer Emergency Readiness Team(US-CERT)のArt Manion氏によると、DNSサーバを所有するベンダーに連絡がなされたが、DNSクライアントを所有するベンダーが記載されたさらに長いリストが存在するという。そのリストには、AT&T、Akamai、Juniper Networks、Netgear、Nortel、ZyXELなどの企業名が並んでいる。これらすべてのDNSクライアントベンダーがパッチやアップデートのリリースを発表したわけではない。またManion氏によると、CERTを設置しているすべての国にこの脆弱性に関する情報が通知されたという。
またこの問題は、ホームユーザーが利用しているインターネットサービスプロバイダー(ISP)にも影響がある。ISPは、数日以内に自社システムにパッチを適用すると見られる。なお、ホームユーザーが利用するハードウェアルーターは影響を受けない。
Kaminsky氏は、8月7日〜8日の2日間、ラスベガスで開催されるBlack Hat 2008までに詳細を発表するとしている。しかし、Microsoftはセキュリティ情報の中で、同社のパッチは、非常にランダムなDNSトランザクションIDとUDP(User Datagram Protocol)クエリ用ランダムソケットを使用しており、さらにDNSキャッシュを管理するために使用されるロジックを更新していると述べている。
Kaminsky氏は、8日にリリースされたパッチにより、DNSのランダム性が増すことを認めている。「従来は16ビットだったが、いまでは32ビットである」(Kaminsky氏)
Kaminsky氏はDNSチェッカーを提供しており、このチェッカーでシステムの脆弱性の有無を確認できる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
関連情報
-
マイクロソフトが4件の「重要」なセキュリティ情報を公開
マイクロソフトが9件の脆弱性を解決する4件の深刻度が「重要」のセキュリティ情報を公開した。中でもWindows DNSに関する脆弱性とSQL Serverに関する脆弱性は重要なものだ。
「セキュリティ」 の新着情報
-
MSの月例パッチを悪用したトロイの木馬付き電子メールが出現
マイクロソフトは毎月第2火曜日にセキュリティ脆弱性をふさぐパッチを公開しているが、これに伴い、Windowsユーザーは新しい... - マイクロソフト、10月の月例パッチを公開--「緊急」は4件
- Linux必携のオフィス向けアプリケーション10選
- Mac OS Xにパッチ:40件のセキュリティホールを修正
- アップル、「Security Update 2008-007」を公開
- セキュリティ 一覧へ »
「セキュリティ」 のバックナンバー
-
MSの月例パッチを悪用したトロイの木馬付き電子メールが出現
マイクロソフトは毎月第2火曜日にセキュリティ脆弱性をふさぐパッチを公開しているが、これに伴い、Windowsユーザーは新しい危険に直面している。驚くほど正当なものに見える偽造電子メールが出回っているのである。 -
シマンテック、新たなオンラインPC技術サポートを開始
-
マイクロソフト、10月の月例パッチを公開--「緊急」は4件
-
シマンテック、仮想化技術でソフトウェア料金体系の変革に期待
-
アップル、「Security Update 2008-007」を公開
- セキュリティ 一覧へ »
ZDNet Japan Essential Topic
-
【一流企業が用意する活躍の舞台】
各社のキーマンが考えるキャリア*公開中! -
コラボレーション基盤特集
Notes置換とバージョンアップの情報はこちら
企画特集
-
これからの時代のセキュリティ対策
くるぞ!in the cloudソリューション -
Techno Exchange
「目白坂データセンター」にみる信頼性とグリーンの調和 -
局所冷却に注目。
データセンターの冷却効率を向上し電力コストを抑制! -
ZDNet Japan Green IT
サミットだけでは終わらせない!エンタープライズの取り組みはこれからだ! -
グリーンITの第一歩は見える化です
経営・財務・情報システムの3つの視点から環境対応を考える -
ネットと家電をつなぐチャレンジ「Life-X」
ライフログ・シェアリングサービス「Life-X」の印象は? -
ERPパッケージの導入を成功させるコツ
成功させるコツをクイズ形式のWebcastで配信中 -
エンタメCGM「gooメーカー☆メーカー」
【第2回】メーカー/占いのコンテンツを作ってみた! -
なぜ社内文書は無秩序に分散するのか?
真の文書管理を考える3か条に迫る!
ZDNet Japan イベント
- 開催日:2008年10月23日(木)
- イベント一覧へ»