モバイルOSのセキュリティについて言えば、Appleの「iOS」プラットフォームは「Android」より支持される可能性が高いと、セキュリティソフトウェアメーカーTrend Microの会長が発言した。
Trend Microの会長を務めるSteve Chang氏は現地時間1月11日、台北でBloombergの取材に応じ、「Androidはオープンソースであり、これはつまりハッカーも基盤となるアーキテクチャやソースコードを理解できるということだ」と述べた。これに対しAppleは「この点について非常に用心深い。ウイルスの種類によっては(同社のiPhone上で動作するのが)不可能なものもある」という。
Chang氏は具体的に、Appleが「プラットフォームを分離するサンドボックスの概念を用いて、自らを複製しようとするウイルスや、分解と再構成を行ってウイルススキャンを回避しようとするウイルスを防いでいる」と指摘した。
一方のGoogleはBloombergに対し、同社のプラットフォームは「ユーザーがアプリケーション開発者に与えなければならない信頼の程度を制限する」ための保護策を用意していると述べた。
AndroidとiOSのセキュリティについては議論が続いている。2010年7月には複数のセキュリティ専門家が、AndroidとiOSはいずれも「同程度の」セキュリティを確保しているが、これを実現する方法が異なっているとの見解を明らかにした。その際、ある専門家は米CNETに対し、両モバイルOSによるセキュリティ上の脅威は、ユーザーに具体的な影響を及ぼしているわけではないと語った。
この専門家はIndependent Security Evaluatorsの主席アナリストであるCharlie Miller氏で、米CNETの取材に対し次のように述べていた。「現時点では、セキュリティに関する懸念は、その多くが理論上のものだ。ユーザーにとっては携帯端末を紛失する可能性のほうが高い」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。