NASDAQのシステムにハッカーがここ1年ほど繰り返し侵入していた事件について米国当局が調査中であるという報道を受け、同株式市場を運営するNASDAQ OMXがこれを認める声明を発表した。
声明よると、NASDAQ OMXはセキュリティ監視システムを通じて、取引システムと関係のない、疑わしいファイルを米国のサーバ上に発見し、「Directors Desk」というウェブアプリケーションが侵入された可能性があると判断したという。
米司法省からは調査を順調に進めるため、2月14日まで顧客への通知を控えるよう指導されていたが、事件を綴った記事が週末に公開されたため、当局と相談し今回の情報開示に踏み切ったという。
問題のファイルはすでに削除されており、現在のところ、ハッカーがDirectors Deskの顧客情報にアクセスあるいは取得した形跡は見当たらないという。
また取引プラットフォームはDirectors Deskのようなウェブサービスとは独立して稼働していて、NASDAQ OMXの取引プラットフォームは影響を受けていないとしている。