SAPの関係者によると、MicrosoftとSAPは共同で、SAPのビジネス管理システムとMicrosoft Officeとを緊密に連携させるソフトウェアを開発し、そのマーケティングに乗り出すことになったという。
両社はこの「Mendocino」(開発コード名)という共同の取り組みについて、現地時間26日にデンマークのコペンハーゲンで開かれるSAPのイベントで説明する予定。SAP広報担当のBill Wohlによると、両社は長年提携関係にあるものの、共同で新製品を開発するのはこのMendocinoプロジェクトが初めてとなるという。
ビジネスソフトウェア業界はこのところ企業合併が進んでおり、また需要の伸び悩みが見られる。そのなかでSAPとMicrosoftの間柄は親密度を増してきている。両社は2004年、一時的ながら合併を検討したこともある。この事実は、OracleによるPeopleSoft買収をめぐる独禁法違反訴訟のなかで明らかにされた。
MicrosoftはSAPを買収する代わりに、現在同社と協力しながら、新製品の開発に取り組んでいる。今回発表になった新プログラムが実現すれば、Officeユーザーは電子メールソフトのOutlookや表計算プログラムのExcel経由で、SAPのシステムにデータを入力できるようになる。両社は2005年後半にMendocinoを発表し、それぞれ販売を行うことになると、Wohlは説明している。
新プログラムは、ユーザーが何度もデータを入力する手間を省き、企業のシステムを最新の状態に保つことになる。たとえば、ビジネスコンサルタントの場合、Outlookのカレンダー機能を使ってクライアントとの打ち合わせの予定を入力でき、その結果がSAPの予算/請求用プロジェクト管理アプリケーションに自動的に反映されるようになるという。
なお、両社はこの製品の価格を明らかにしていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ