オープンソースのプログラムを支えるGPL(General Public License)に大幅な改訂が加えられており、来週にはその詳細が発表されることになっているが、この動きが長期にわたる激しい論争に火を付けると見られている。
Free Software Foundation(FSF)によると、同グループは1月16日に、マサチューセッツ工科大学(MIT)で開催される「第1回GPLv3国際会議(the First Conference on GPLv3)」において、「GPLバージョン3」の最初の草案について詳細を発表する予定だという。
FSFの設立者であるRichard Stallmanは、1991年に現行の「GPLバージョン2」を発表した。それ以来、GPLバージョン2はLinux、Samba、MySQLなど無数のオープンソースプロジェクトに利用されてきた。GPLの新バージョンは過去15年間に発生した数多くの技術的問題に対応できるようになることが期待されている。これには特許やリモートサーバーで動作するソフトウェアの問題などが含まれる。
GPLは多大な影響力を持つ。これは法的文書であるだけでなく、フリーソフトウェアおよびその派生物であるオープンソース・ムーブメントのマニフェストでもある。
「GPLは非常に重要だ」とボストンの法律事務所Bromberg & Sunsteinの知的所有権弁護士、Tom Careyは言う。「ソフトウェア分野で活発に活動している法律家は、ほとんどがGPLを読み、その要点を記憶している。他のライセンスでそこまでされているものは1つもない」(Carey)
GPLでは、根本的な部分でいくつかの自由--つまり、あるプログラムの基底にあるソースコードの閲覧や複製、変更、配布の自由が認められている。
しかし、プログラムに変更を加え、その修正版を配布する場合、GPLでは修正したソースコードを公開する必要がある。それに対し、たとえばApacheに適用されているBSD系のライセンスなど他のオープンソースライセンスには、このような条項は存在しない。そのため、これらのオープンソースプロジェクトでは成果物をプロプライエタリなものとすることも可能になる。
修正のスケジュール FSFは、一般への草案発表後に、いくつかの重要なプロセスを計画している。まず、6月中を期限として第2の討議草案を作成する。さらに、GPLバージョン3は早ければ9月にも発表される可能性があるが、FSFのスケジュールでは10月までに第3の討議草案を作成することも認められている。
さらに、FSFではGPLバージョン3を2007年1月15日までに完成させたいと考えているが、スケジュール上の期限は2007年3月となっている。
Stallmanは以前に行われたインタビューのなかで、、新しいGPLでは次のような問題に取り組むと述べていた。
・GPLソフトウェアプロジェクトを「特許武装した著作権侵害者」から保護する条項。たとえば、GPLソフトウェアが自社の特許を侵害したとして提訴する会社に対し、GPLソフトウェアの使用を禁じる罰則が用意される可能性がある。
・ソフトウェアの自由を奪うデジタル著作権管理(DRM)制限機能を搭載したデバイス上でGPLソフトウェアの使用を抑制する仕組み。
・インターネット上での一般向けサービスの提供に使われるサーバでのGPLソフトウェアの利用を管理するメカニズム。これは、GPLソフトウェアが組織のなかで利用されているのか、外部に配布されているのかが明確でない部分だ。GPLソフトウェアに対する修正は、そのソフトウェアが配布される場合に限り公表する必要がある。
たとえば、GPLが適用されるプログラムは、オンライン地図作成サービスなどでの利用に先立ってカスタマイズされる場合がある。
・GPLとフリーソフトウェアもしくはオープンソースソフトウェアライセンスとの互換性を高める修正。
「ソフトウェア」 のバックナンバー
-
インフォア、“二重帳簿なIFRS”に対応する「複数元帳」機能を提供へ
日本インフォア・グローバル・ソリューションズは、国際会計基準(IFRS)に対応したコンポーネント「Infor Advanced General Ledger(AGL)」を発表した。出荷開始は2010年2月末を予定している。 -
「Thunderbird 3」のリリース候補第1版、来週にも公開へ
-
Mac用仮想化ソフトの最新版「Parallels Desktop 5 for Mac」がリリース
-
「Firefox 3.6」は当初の予定通り12月にリリース--モジラ幹部が明言
-
富士ゼロックス、プリンター管理の統合ソフトを発表--運用管理を低減
- ソフトウェア 一覧へ »
企画特集
-
最大32個のセンサーが電力を徹底管理!
『省エネ性能』追求HPx86サーバー徹底レビュー -
大丈夫?あなたの会社のセキュリティ対策
中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティを考える -
求めているのはSIerのエンジニア!!
連載インタビュー第1話、グリーCTO藤本氏が語る -
企業ITシステムの企画、構築、運用のイロハ
戦略的なITシステムのために、今考えるべきポイント -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
【最終警告】パンデミック対策特集
サービス品質を保証するためのリスクマネジメントとは -
100万円で実現!中小企業の情報漏えい対策
中小企業の課題!?セキュリティ管理者不在でも大丈夫 -
―エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新―
ハンゲームの社長が語る・人材とサービスの在り方 -
進むストレージ環境の見直し
仮想環境に最適なiSCSIストレージLeftHandのメリット -
情報漏えいを食い止める!
証跡としての信用力を高めるメールアーカイブとは? -
VMware OEMベンダー6社を独占インタビュー
IBM、HP、NEC、DELL、日立、富士通のVMwareの取り組み -
急増するオンライン犯罪への解決策!
オンラインサービス保護ソリューション -
J-SOX法制定により内部統制の整備が急務に
重要性高まるActive Directoryの課題と対処法を公開中
-
1.並列性のための包括的ソリューション
Intel Parallel Studioが、いかにVisual Studioを拡張し、並列プログラ... -
2.Advisor概要
Intel Parallel Advisorについての2分間の概要紹介で、プログラマが自分...
