3月9日、都内のホテルで日本NCRテラデータ事業本部の年次カンファレンス「Teradata Universe Tokyo 2007」が開催された。
Teradata Universeは毎年この時期に開催され、データウェアハウスを中心とする同事業のビジョンと実績が語られる場として定着した感がある。今年は、米国本社がNCRからスピンオフするという発表を受けてからの開催で、同社の方向性に注目が集まった。
日本NCRの細井英樹社長の挨拶に続いてスピーチした米国本社のシニアバイスプレジデント、Mike Koehler氏は、ここ数年間同社の売上が右肩上がりに増えている実績を強調し、「(スピンオフによって)世界のトップ10ソフトウェア企業に仲間入りする」と話した。
その同社は今回、「Active Enterprise Intelligence(AEI)」という新しいコンセプトを打ち出した。これは、エンタープライズデータウェアハウス(EDW)、アクティブデータウェアハウス(ADW)と続いた同社の技術をさらに拡張し、ビジネス寄りのメッセージとして再定義したものと言える。
「AEIによって、サプライヤーや顧客が必要とする情報にアクセスできるようになる。意志決定を毎日、毎分、毎秒という単位で行うことを支援し、企業のナレッジとインテリジェンスを解き放つために不可欠な仕組みだ」(Koehler氏)
技術的な方向性をわかりやすく解説してくれるのが、おなじみの米国本社CTO、Stephen Brobst氏だ。
Brobst氏は、「多くの人はリアルタイムの定義について、すべてを1秒未満に処理することと認識している。しかし、それは誤りだ。ライトタイム(適切な時)とした方が正しい」と口火を切り、「私は、ガートナーの定義を気に入っている。それは、“リアルタイムとはビジネスプロセスの遅れを排除する”というものだ。リアルタイムは、“ビジネスプロセスにとってライトタイムであること”なのだ」と話す。
AEIについては、「意志決定サービス(Desicioning Service)」という言葉を使って巧みに解説した。AEIでは、ADWで打ち出したアクティブをさらに進め、全社からライトタイムに集約したデータを意志決定サービスとして現場が利用しやすい形態で配布する。いわゆる「リアルタイムエンタープライズ」を実現する基盤であり、そのデータウェアハウスからのアプローチと考えればわかりやすい。
つまり、これまでデータ集約基盤として位置づけられていたデータウェアハウスに、アクティブ化という要素を加え、それを意志決定サービスの配信基盤へと進化させる。業務システムと統合/連携し、データを取り込むだけでなく、全社に配信する仕組みを実装するわけだ。
その技術的な要件は、リソース配分を最適化してパフォーマンスを高める「Teradata Active System Management(TASM)」や、さまざまなシステムへのインタフェースのサポートなどによってクリアしてきた。
企業がAEIの実現に至るには、長期の取り組みが必要になるとBrobst氏は言う。レポーティングから始まって、ドリルダウン検索、Predictive Analyticsの実現、その次がデータウェアハウスと業務システムとのシームレスな統合/連携だ。最後には、意志決定の自動化という新たな領域が待っている。
「2007年、あらゆる組織はADW/AEIへの旅を始めなければならない」(Brobst氏)
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