ヴイエムウェア、仮想化ベンチマークツール「VMmark」を発表

文:Colin Barker(ZDNet UK) 翻訳校正:編集部

2007-07-26 11:22

 VMwareが、仮想化システムのパフォーマンスを計測するベンチマークソフトウェア「VMmark」を発表した。

 仮想化は、柔軟性と、数十から数百の仮想化システムを1台のハードで実行する機能において明らかなメリットがある。しかし、これまでは仮想化システムのパフォーマンスを明確に測定することが難しかった。仮想化ソフトウェアでリードするVMwareはこの問題に対応すべく、仮想化ソフトウェアに対象を絞った初のベンチマーク製品VMmarkをリリースした。

 VMmarkは、仮想環境で実行されているアプリケーションのパフォーマンスを測定する。だが、仮想化システム上で動作する顧客の環境には膨大なバリエーションがあり、これを正確に表す精度の高い標準ベンチマーク測定方法探しが容易でなかったことを同社は認めている。同社によると、ベンチマークの開発には「エンジニアリングデザイン、パートナーとのコラボレーション、そして大規模な顧客調査データの見直しに2年を要した」という。

 VMwareはベンチマークの開発にあたり、特定のマシン上で動作する仮想アプリケーションソフトウェアのパフォーマンスを測定する比較的簡単なアプローチは回避した。VMmarkでは、その代わりに各種仮想化技術の作業負荷のスケーラビリティを測定する。VMwareによると、「首尾一貫した手法が提供されるため、ベンチマーク結果を各種仮想化プラットフォーム同士で比較できる」という。

 このようにして企業各社がこのベンチマークを使えば、「適切なハードウェアの選択や、各種仮想化プラットフォーム間のパフォーマンスとスケーラビリティの比較」が可能になるはずだ、とVMwareは話す。

 このベンチマークは、AMD、Dell、HP、そしてNovellが支持を表明している。NovellのSUSE Linux Enterprise製品管理担当バイスプレジデントHolger Dyroff氏は、「VMwareが標準化された仮想化ベンチマークの一部にSUSE Linux Enterprise Serverを選んでくれたことをうれしく思う」と語った。

 VMmarkはx86サーバ専用で、CPUが2基、RAMが6Gバイト、ハードディスク容量が80Gバイト、そして1GビットNIC搭載がハードウェア要件となっている。OSの要件はWindows SP1 Enterprise Edition(32ビット)Virtual ServerもしくはSUSE Linux Enterprise Server 10(32ビット)。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. モバイル

    デバイス管理でゼロトラストを実現、急成長したスタートアップが選択したMDMツール

  2. セキュリティ

    ゼロトラスト時代だからこそ改めて考えたい、セキュリティの基本原則「多層防御」アプローチ

  3. 運用管理

    最新調査レポートから読み解くMac活用企業のセキュリティリスクと守るべき実践策

  4. セキュリティ

    ランサムウェアが企業防衛の常識を変えた!被害防止のために今すぐ実践すべき「3つの対策」とは

  5. 運用管理

    4人に1人がソーシャルエンジニアリング攻撃に遭遇 ー モバイルセキュリティ最新調査レポート

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]