Microsoftは、ソフトウェア開発ツール関連の業界団体Eclipse Foundationと協力し、Javaを使ったネイティブWindowsアプリケーション開発の改善に乗り出す。
MicrosoftのOpen Source Software LabのディレクターであるSam Ramji氏は米国時間3月19日、カリフォルニア州サンタクララで開催されたEclipseConカンファレンスで、同研究所は今後、Eclipseと協力していくと発表した。
この取り組みの目的は、Windows Vistaのルックアンドフィールを最大限に活用したアプリケーションをJavaを使ってより容易に開発できるようにすることにある。この共同作業には、Microsoftのエンジニアらからの支援も含まれている。Ramji氏は、MicrosoftのPort25ブログでこの共同計画について次のように述べている。
「(現在取り組み中の)分野は他にもあるが、Steve Northover氏 (Standard Widget Toolkit(SWT)チームのリーダー)の下に、ネイティブのWindows Vistaのようなルックアンドフィールを備えたアプリケーションをJava開発者が容易に開発できるようにしてほしいとの要望が寄せられていることが分かった。そこで、Northover氏と小規模の開発者グループが、SWTがWindows Presentation Foundation(WPF)を利用できるようにするプロトタイプを開発した。現在、われわれは、Java開発者らに最高のオーサリングエクスペリエンスを提供することを目標に、われわれのエンジニアリングチームとOpen Source Software Labの直接支援の下、この技術の改善に努めている」
現在Open Source Software Labは、オープンソース製品がWindowsやその他のMicrosoft製品上で正常に動作できるようにすることを目的としたいくつかのイニシアチブに取り組んでおり、今回の動きもそれらのイニシアチブに基づいている。
Open Source Software Labの相互運用性に関する取り組みは、依然として、Microsoftの中でも特に目立っている。2月に、Microsoftの最高幹部らが相互運用性に関する多くの取り組みを発表したが、それは、MicrosoftのOpen XML文書フォーマットの標準化に向けた投票を各国の代表者が検討するわずか数日前だった。
今や、Java開発者の間で最も人気の高い開発環境となったEclipseは、MicrosoftのVisual Studio開発ツール製品群の最大のライバルだ。Sun Microsystemsを除き、大半の大手ソフトウェア企業は、何らかの形でEclipseを利用することを公約している。
「JavaをWindows上で利用可能にすることはごく当然のことだ。われわれは2年前にJBossとの共同の取り組みを開始し、現在も継続している。結局、一番大切なのは開発者だ」(Ramji氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ