Adobe Systemsは米国時間6月22日、携帯電話メーカー向けに「Flash Player 10.1」を公開した。先陣を切って同ソフトウェアを採用するのは「Android」OSの最新版だ。
Adobeは今回の発表によって、Flashをデスクトップとモバイルデバイスの両方で「普通に機能する」プラットフォームとして位置づけようとしている。最新のAndroid OSである「Froyo」が、モバイル分野へ進出するFlashの試金石となる。Flashは、Motorolaの「DROID」や複数のHTC製デバイス、さらにはDellの「Streak」にも搭載される見通しだ。その後、Adobeは「数カ月以内」に、「BlackBerry」「webOS」「Windows Phone 7」「LiMo」「MeeGo」「Symbian」といったプラットフォーム上でFlashを公開していく予定だ。
Adobeのテクノロジ戦略およびパートナー開発担当ディレクターであるAnup Murarka氏によると、同社はモバイルOEMの上位20社のうち19社と提携していくという。Murarka氏はまた、モバイルデバイス上のFlashは既存のウェブコンテンツに対応し、ウェブページ上でのダブルタップオプションなどの機能を提供するほか、チップメーカーとの連携も強化されると述べている。「10.1で、革新を実現するための土台を作った」(Murarka氏)
Adobeはどのような計画を立てているのだろうか。Murarka氏は以下のことを明らかにした。
- Flash 10.1を最初に採用するのは「Android 2.2(Froyo)」の予定だ。
- Flash 10.1は「Android Market」からダウンロード提供されるが、システムソフトウェアとして提供される。
- Flash 10.1はプレインストールが開始される2010年後半に、タブレット上での本格的な普及が始まる見通し。
- Adobeは2010年に、Flash 10.1が9〜10%のスマートフォンに搭載されることを期待している。
- 2011年までに、Flash 10.1は3分の1のスマートフォンに搭載される見込み。
- 市場シェアが大幅に変化しない限り、Adobeは2012年までに、出荷される半分以上のスマートフォンにFlash 10.1を搭載する計画だ。
- 「Flash Lite」は今後もマスマーケット向け携帯電話に搭載される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。