• メールアドレス:
  • パスワード:

Mozilla新組織「Mozilla Messaging」のCEOが語るThunderbirdの未来

文:Stephen Shankland(CNET News.com)
翻訳校正:吉武稔夫、長谷睦
2008/02/19 21:35

 Mozilla Foundationは米国時間2月19日、オープンソースのメールクライアント「Mozilla Thunderbird」の開発に取り組む新たな完全子会社、Mozilla Messagingの設立を発表し、今後の目標を初めて明らかにした。

 新会社の最高経営責任者(CEO)に就任したDavid Ascher氏によると、次期メールクライアント「Mozilla Thunderbird 3.0」では、検索機能を拡充するとともに、カレンダー拡張機能「Lightning」を正式に統合するという。正式版は2008年末までのリリースを予定しているが、新ソフトウェアのテストを希望する人に対しては、間もなくアルファ版をリリースするとのことだ。

 Ascher氏は、「今後3カ月以内にパブリックリリースを公開できる見通しだ」と語った。

 Mozillaの最もよく知られた成果は、ウェブブラウザ「Mozilla Firefox」の成功だ。FirefoxはMicrosoftが開発した「Internet Explorer」による寡占状態を揺るがし、これに刺激を受けたプログラマーたちによって数多くの拡張機能も作成されている。今回、Mozillaではメールクライアントでも同様の手法をとろうという考えだ。ウェブメールサービスを日常的に利用している人も増えたが、今でもメールクライアントは広く使用されており、一般的なコンピュータ利用シーンにThunderbirdが新たなオープンソースの足がかりを築く可能性はある。

 Mozilla Messagingの優先課題はすぐれたソフトウェアを制作することであって、広く用いられているMicrosoftのメールクライアント「Outlook」を王座から追い落とすことではないが、新たに加わるカレンダー機能によって、特に企業向けの市場でThunderbirdの競争力が高まることになる。

 今回、Mozilla関連の組織が3つに増えたことに混乱している読者もいるだろう。AOLに買収されたNetscape CommunicationsからMozillaプロジェクトがスピンオフしたのは1998年のことだが、それから現在に至る10年間のいきさつをよく知らないという人たちのために、ここで3つの組織の関係を整理しておこう。まず、プロジェクト全体を管理しているのが非営利団体のMozilla Foundationだ。Mozilla CorporationとMozilla Messagingはその営利子会社として、それぞれウェブブラウザとメールクライアントの開発プロジェクトを運営している。

 Mozilla MessagingはAscher氏のほかに、2名の取締役を任命した。1人はMozilla LabsのゼネラルマネージャであるChris Beard氏、もう1人はオープンソースのデータベースソフトウェア開発会社、MySQLのCEOを務めるMarten Mickos氏だ。MySQLと言えば、先ごろ10億ドルでSun Microsystemsに買収されることが決まったばかりだ。Ascher氏によれば、会社が成長すれば取締役の数も増やしていくという。

 現在、同社の従業員は5、6名しかいないが、社外にも協力者がいるそうだ。たとえば、Mozilla CorporationでFirefoxを開発しているエンジニアたちや、専任でLightningの開発にあたっているSun Microsystemsの従業員、「Eudora」からThunderbirdへのコード移植作業を担当しているQUALCOMMのプログラマーなどだ。Ascher氏は「数十人の開発者と数百人のテスターならすぐに集められる」と語った。

  • 1
  • 2
次へ »
キーショートカット:  b - 前のページ n - 次のページ
関連記事
この記事を読み解くキーワード:
オープンソース
ZDNet用語検索
企業情報
キーワード
関連ホワイトペーパー
関連製品
 

OSSトピックス

Silverlight for Linuxのパブリックリリースが初登場

・Silverlight for Linuxプロジェクトである「Moonlight」の初のパブリックリリースが登場した。本プロジェクトを率いるNovellのDe Icaza氏のブログで明らかにされていた。 2008/05/15 06:07 【オープンソース

「OpenOffice.org 3.0」のベータ版がリリース--Mac OS Xにネイティブ対応

・サン・マイクロシステムズは、「OpenOffice.org 3.0」にとって初となるベータ版をWindowsとMac向けにリリースした。Mac OS Xにネイティブ対応するほか、Windows Vistaもフルサポートし、他にも多くの点で機能が強化されている。 2008/05/08 10:28 【オープンソース

 

イベント

プレスリリース

企画特集

「未来の、その先」をどう提言していくか「未来の、その先」をどう提言していくか
クラウドコンピューティングが導く新しいシステム
今知るべき仮想化情報今知るべき仮想化情報
インフラからアプリケーションまで、これを知らずに仮想化は語れない
Techno ExchangeTechno Exchange
全体最適化で進めるCTCのグリーンIT戦略
ZDNet Japan Green ITZDNet Japan Green IT
洞爺湖サミット目前!環境に配慮したGreen ITとは?
DELL連載第4回〜「Microsoft System Center」DELL連載第4回〜「Microsoft System Center」
PowerEdgeサーバに最適な運用管理ソリューション後編
ブログ RSS Feed
洞爺湖と環境と私
裏方の裏方日記〜日々是広報 2008/05/20 12:57
プロがなぜ、二次創作を願うのか--Gacktが歌い、三浦建太郎が描く「がくっぽいど」
ミュージシャンのGacktさんと漫画家の三浦建太郎さんという2人のプロが参加しながらも、ユーザーが自由に作品を公開できるという歌声合成ソフト「がくっぽいど」。この開発経緯を開発元に聞いた。
iPhone、月額通信料金は7280円からに--ソフトバンクモバイルが発表
UPDATE ソフトバンクモバイルはiPhoneの通信料金プランを発表した。月額980円のホワイトプランに、データ定額制プラン「パケット定額フル」、「S!ベーシックパック(i)」をあわせ、月額7280円からとなる。
ジョブズ氏引退後のアップルを考える
カリスマ的な創業者が社を去った後、会社の業績が低迷する事例は、ハイテクだけでなく、さまざまな業界で見られる。アップルは「ジョブズ氏後」に備えているのかどうか検討する。