「Dell XC」新モデルでSDSの適用分野が拡大! SDSの登場で複雑化したストレージ市場を読み解く

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2015-07-29 15:00

[PR]エンタープライズ・ストレージの世界にも、“ソフトウェア・デファインド”の波が押し寄せてきている。果たして、SDS(Software Defined Storage)はストレージの主流となるのだろうか。共有ストレージのほかにSDS製品を複数ライン取り揃えているデルは、ストレージの将来をどう考えているのか。デル株式会社 エンタープライズ・ソリューション・グループの守田一也氏にお話を伺った。

共有と分散を適性に合わせて使い分ける


デル株式会社
エンタープライズ・ソリューション・グループ
セールスエンジニア
守田一也氏

 SDSに厳密な定義は存在せず、ベンダーによって意味するところが違うのが現状だが、PCサーバーをソフトウェアでストレージ化するアプローチは、SDSの典型例の一つと言えるだろう。ストレージの機能をソフトウェア側に持たせることで、高価な専用ハードウェアを必要とせずに、高機能なストレージを実現するという考え方だ。

 デル エンタープライズ・ソリューション・グループの守田一也氏は、現在はストレージ専用機(共有ストレージ)からSDSへの過渡期にあるが、完全にSDSに移行することはないという。

 「SDSが注目されている背景には、ストレージに対するニーズの変化があります。従来のITでは、ストレージに容量効率の改善やストレージ性能の最適化といった機能が求められてきました。その目的に沿って共有ストレージは進化してきたと言ってよいでしょう。重複排除や圧縮、階層化といった高度な機能を備えた高性能かつ大容量の共有ストレージにデータを集約することで、データの効率化と最適化を実現するわけです。こうした従来型のニーズに加え、現在はサーバーおよびネットワークのIT基盤が高度に仮想化されたことで、ストレージにも新たなニーズが生まれています。短時間導入、スケールアウト型の拡張性、仮想マシンやアプリケーション・ベースのプロビジョニングなどです。こうした新しいニーズに対応するかたちで生まれてきたのがSDSと言ってよいでしょう」(守田氏)

 すなわち、従来型のITニーズに対応するための共有ストレージと新しいITニーズに対応するSDSが、適材適所で使い分けられていくというのが、守田氏の見立てだ。

 「PCサーバーベースのSDSでは、単体では十分なキャパシティが実現できません。そのため、大抵のSDSは分散型のアーキテクチャになります。分散型にすることでスケールアウト型の拡張が容易になるわけです。SDSは、均質で大容量のストレージ・プールを構築することができますが、一方で1つのアプリケーションが大きな帯域を要求するようなケースは不得手です。そうしたケースでは、共有ストレージのほうが適しています」(守田氏)

ハイエンドの機能をエントリーレベルでも

 上述のとおり、共有ストレージとSDSには、それぞれ得手不得手があり、その背景にあるニーズも異なる。そのため、「ハイエンドは共有ストレージ、低コスト大容量ならSDS」のような単純な住み分けにはならないの難しいところだ。従来は規模で製品を選べていたものが、今後は規模と適性で選ぶことになる。こうしたストレージ・ニーズの複雑化を背景に、デルでは、SDSを含めたストレージ・ポートフォリオの拡充を進めている。

デルのストレージ・ポートフォリオ デルのストレージ・ポートフォリオ
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 そのデルが新たに投入した共有ストレージが「Dell SCv2000」だ。

 「SCシリーズ(Compellent)は、自動階層化機能を特徴とする共有ストレージのフラッグシップ・シリーズですが、SCv2000はエントリーレベルの製品です。これまでハイエンド、ミッドレンジでないと利用できなかったエンタプライズ・クラスのストレージ機能をエントリーレベルで実現したのが特徴です。SCシリーズはベンダーによるインストールが必要でしたが、SCv2000はセルフインストールに対応しているので、手軽に導入することが可能です」(守田氏)

 自動階層化機能は、フラッシュやHDDを組み合わせたストレージ・プールの中で、データを配置するレイヤーを利用頻度や重要度に応じて、最適化する機能だ。SCシリーズの自動階層化機能は、ローカルのメディアだけでなく、パブリック・クラウドにも対応している。

Dell SCv2000
Dell SCv2000

柔軟なサイジングが可能になった「Dell XC」

 一方、SDSの分野では、デルはパートナー企業と連携して下表の5つのソリューションを展開している。

デルのSDSソリューション デルのSDSソリューション
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 このうち「Dell XCシリーズ」は、米国Nutanix社のソフトウェアとデルのハードウェアを組み合わせた、各ノードがコンピューティングとストレージの機能を併せ持つのが特徴の“コンバージドアプライアンス”だ。仮想化環境を前提に開発されており、仮想化ハイパーバイザーとしては、Hyper-VとVMwareに対応している。

 XCシリーズの分散アーキテクチャについては別記事を参照していただきたいが、データ圧縮や重複排除、SSDとHDDによる階層化への対応など、充実したストレージ機能と、ノード数無制限の拡張性を持ち、デルのSDSソリューションの中では最も適用領域が広い製品シリーズと言える。

 このXCシリーズに「Dell PowerEdge 13G」をベースにした、1Uの「XC630」と、2Uの「XC730xd-12」および「XC730xd-24」の計3モデルが投入された。XC730xd-12はストレージ容量重視のモデル、XC730xd-24はパフォーマンス重視のモデルだ。

 「従来のXC720は2Uサイズの1モデルでしたが、新モデルは基本構成が3つに増えただけでなく、CPUやメモリ、ストレージの構成を柔軟にカスタマイズすることができます。これに伴い、ライセンス体系も筐体ベースからリソース・ベースに変更されました。用途と規模に合わせて適切にサイジングを行うことで、ライセンスコストを低く抑えることが可能になっています」(守田氏)


Dell XCシリーズの新ラインアップ(上から XC630、XC730xd-12、XC730xd-24)

 新モデルの登場により、適用分野も拡大している。

 「コンピューティングとストレージが密接していることから、VDI基盤として最適なのは従来どおりですが、2UのXC730xd-24とXC730xd-12は、SQL ServerやOracleといったデータベース用途にも利用できます。また、XCシリーズはデータの分散と冗長化のために最小構成で3ノードが必要になりますが、1UサイズのXC630が追加されたことでえ、わずか3Uラックサイズでシステムを構築することが可能になりました。拡張も1Uサイズごとに行えるので、コンパクトなVDI基盤を求めるユーザーには最適です」(守田氏)

拡大するSDSの適用分野

 新モデルの投入で適用分野が拡大したDell XCシリーズだが、共有ストレージとの関係は今後どうなっていくのだろうか。その疑問に対し、守田氏は下の図を示しながら次のように説明する。

SDSに最適なワークロード SDSに最適なワークロード
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 「ミッションクリティカルな分野では、依然として共有ストレージが必要とされますが、今後もSDSの適用分野は拡大していくものと思われます。キーになるのは、フラッシュの大容量化とそれに伴う低価格化のスピードです。現在、オールフラッシュの共有ストレージだけが実現できる容量と性能も、フラッシュ自体が大容量化することでSDSでもカバーできるようになるでしょう」(守田氏)

 なお、デルではXCシリーズの新モデルの投入に連動して「Dell XC630」3台と5年間保守をセットにした、VDI導入キャンペーンを行っている。詳しい内容については、デルのキャンペーンページを参照していただきたい。

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