米Symantecは9月25日(米国時間)、Symantec Security Response Weblogにおいて、自民党総裁・福田康夫氏の首相就任を利用した標的型攻撃を確認していると発表した。実行ファイル「mofa.exe」を含む圧縮ファイル「mofa.zip」が添付されたメールを、ユーザーから提供されたことで判明したという。mofa.exeは「Backdoor.Darkmoon.E」として検出され、危険度は最も低い「脅威レベル1」。
福田康夫事務所では現在、公式ウェブサイトにおいて、「『なりすましメール』にご注意ください」と題した文書を発表している。
文書では、「今般、福田康夫を装った『なりすましメール』が各方面に配信されていることが判明しました。これらのメールは、本人並びに当事務局では一切関与していないメールです」との見解が示され、「なりすましメールに添付されているファイルは、ウイルスである可能性が高く、危険ですので、速やかに削除していただくようお願いいたします」と注意を促している。
同社日本法人のシマンテックは、今回の標的型攻撃について、メール本文は入手していないことを明らかにした上で、ユーザーから検体(mofa.zip)が提供されたため、情報を公開したという。メール本文に「アジアとの外交」に関する内容が含まれること、末尾に事務所の住所、電話番号が記されていることについては、毎日新聞社の25日の報道によるものだとコメントしている。