Women’s Summit Tokyo 2007開催--働く女性がネットワークを構築しビジネスの成功と社会貢献を学ぶ

瀬井裕子(編集部)

2007-08-21 12:00

 8月6日、女性が仕事と生活のバランスをとりながら企業で働くためのヒントやアイデアを紹介し、情報や意見を交換しながらネットワークを広げ、社会に貢献するための場を提供することを目的としたイベント「Women's Summit Tokyo 2007」が都内で開催された。

 同イベントでは、「Managing Your Career」をテーマに、複数のワークショップや参加者の交流の場となるランチタイムなど、さまざまなプログラムを実施。主催する日本ヒューレット・パッカード(日本HP)の女性社員をはじめ、同社が招待した女性の活躍支援に積極的に取り組む日系/外資系企業の女性社員、約300人が参加した。

 参加企業は、アクセンチュア、INAX、NTTデータ、キヤノン、シスコシステムズ、ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカルカンパニー、住友スリーエム、損害保険ジャパン、東京電力、東芝、東芝ソリューション、日産自動車、日本イーライリリー、日本NCR、日本ゼネラル・エレクトリック、ノバルティス ファーマ、日立製作所、マイクロソフト、松下電器産業、三井住友銀行など。女性技術者同士の交流や情報交換の場を提供するJWEF日本女性技術者フォーラムやNPO法人GEWELもゲストとして参加している。

women's summit.jpgディスカッションの内容を自分に引きつけて熱心に聞く女性たち。

 NPO法人GEWELの副代表理事を務める佐渡アン氏をモデレーターに開催された女性ビジネスリーダーによるパネルディスカッションでは、「個のリーダーシップで自分らしいキャリアを築く」をテーマとした意見交換が行われた。

 パネリストとして登壇したのは、住友スリーエムの人材・組織戦略部長であるアキレス美知子氏、松下電器のクッキング機器ビジネスユニット長である宮井真千子氏、内閣府の男女共同参画局推進課長である定塚由美子氏、日本HPのパーソナルシステム事業統括ボリュームオペレーション本部長である前田通子氏。

 パネリストはそれぞれに女性の少ない職場で働き始め、女性ならではの差別を感じる体験などもありながら働き続け、現在は組織のリーダーを務めている。

 女性として企業でキャリアを積んでいくにあたっては、自分の仕事内容や実績をきちんと主張すること、専門性を持って相手に信用してもらうなど、結果を出すことの大切さで意見が一致している。宮井氏は、「結果が出始めれば、会議を早めに設定しようなど職場の雰囲気を変えてしまうこともできるようになる」と話す。

 その一方で、「女性は厳しい目で怒ってもらえないことも多い。期待値が低く勘違いしたままで上にいく女性もいる。長い目ではお互いに厳しい方がいい」などの意見も述べられた。

 チームを率いるコツについては「100%を求めると部下を追い詰めることになるので、15%は遊びを残しておく方が結果的にうまくいく」とアキレス氏。さらに、「協力し合い、みんなでカバーすればより良いものができる。人を否定するのではなく、共鳴が必要」(前田氏)など組織全体のバランスを意識した考え方で意見が一致していた。

 また、落ち込んだ時の復活の秘訣としては「原点に帰ること。何のために仕事をしたいと思ったかを考える。人と話すことがパワーになることも多い」と宮井氏。また、アキレス氏は、「誰にも束縛されない自分の時間を持つこと」と話している。

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