Web2.0世代のテクノロジを導入することで生まれる価値のほとんどは、実際のところ徐々に上昇する“ソフトバリュー”(数値では表せない価値)であり、したがって、ビジネス上の価値を明確に評価するのは依然として困難だ。
しかし、このような難しさがあるにもかかわらず、Forrester ResearchのG. Oliver Youngが275社のIT部門の意思決定者を対象に調査を行い、2007年7月25日に発表したレポート「IT Will Measure Web 2.0 Tools Like Any Other App」では、すべてのWeb2.0テクノロジが同等に評価されているわけではないことが明らかになった。
現在のユーザー企業の間で、ビジネスにおける価値評価の平均値が最も高かったのはReally Simple Syndication(RSS)とポッドキャスティング、最も低かったのはソーシャルネットワーキングサービス(SNS)とブログサービスであった。
一方、Web2.0テクノロジによって最大の価値が得られたと評価した企業群では、導入したテクノロジの種類も最多であることがわかったが、どれが“最高の組み合わせ”なのかは判明していない。また、大半の企業は、Web2.0テクノロジの導入価値を評価する場合に、依然として投資対効果(ROI)や総保有コスト(TCO)などの一般的な評価基準を使っている。
こうした現状はテクノロジマーケッターにとって二重の難題だ。なぜなら、ビジネス価値の評価を望む顧客企業の期待に応える一方、少しずつ上昇する把握の難しい価値を実感してもらえるよう、導入当初から適切な追跡作業を支援しなければならないためである。
Web2.0時代のテクノロジに求められる評価可能なビジネス価値
企業が顧客や見込み客、パートナー、および従業員とやり取りする目的で、Web2.0のツールやテクノロジを導入するケースが主流になってきている(注1)。その理由をさらに詳しく探るため、Forrester Researchでは、275社の企業のIT部門における意思決定者を対象に、Web2.0への対応状況に関する調査を実施、各企業がその投資価値をどのような方法で評価しているかを明らかにしようと試みた(注2)。
これらの企業の一部では、セルフサービス方式のRich Internet Application(RIA)によるサポートセンター利用件数の減少や、RSSフィードからのWebサイトトラフィック、企業内Wikiによるデータベースシステムの置換、といった点が評価基準として挙がっていた。
しかし、こうした明確な評価基準は、大多数の意思決定者にとっては設定しにくいのが現状である(注3)。さらに多かった回答では、ビジネスの効率性や競争力など、より把握しづらいメリットが現段階のビジネスにおけるWeb2.0の真価と見なされていた(注4)。
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