2007年6月に筆者の情報筋はAppleがMicrosoftの「ActiveSync」プロトコルのライセンスを付与され、iPhoneのユーザーが「Exchange Server」に接続することが可能となり、ワイヤレスメッセージングとシンクロ機能が利用できるようなったと述べていた。しかしApple、そしてMicrosoftがこのライセンス契約を認めるまでには米国時間3月5日までかかった。
Microsoftの広報担当者はこのようなメモを電子メールで送ってきた。
「本日MicrosoftはApple本社でAppleがMicrosoft Exchange ActiveSyncをiPhoneのためにライセンス付与したと発表する際に出席する予定である。この合意は、iPhoneがMicrosoft Exchange Serverへのビルトインのモバイルアクセスを備えることを意味する。ユーザーは実質的にいつでもどこでも、ワイヤレス電子メールを送受信し、カレンダーを管理し、タスクや連絡先を閲覧、編集することができるようになる」(Microsoft広報担当者)
AppleはiPhoneを消費者だけでなくビジネスユーザーにも魅力的になるように取り組んできた。ActiveSyncのライセンス契約は、この目標の実現に向けた1歩である。
Appleは6日、iPhoneにActiveSyncのサポートを直接ビルドインすると述べた。これがユーザーに何をもたらすかは、Microsoftがウェブサイトから以下のように説明している。
「Exchange ActiveSyncは無線を使って携帯電話を電子メール、カレンダー、タスク、連絡先をExchange Serverとシンクさせることを可能とするものである」
MicrosoftはActiveSyncプロトコルを事前に確立されたライセンス契約を通して、関心を示す者に提供する予定である。Microsoftのウェブサイトは以下のように述べている。
「Microsoftは商取引上妥当で非排他的なライセンスを提供し、他社が自前の製品でExchange ActiveSync Protocolを利用できるようにする。Microsoftは同社の企業秘密とプロトコル仕様の配備に必要な特許権をライセンスする予定である。
「Microsoftは、このExchange Server 2003と2007用のモバイル機器のシンクロナイゼーションプロトコルのライセンスをドキュメンテーションとともに提供する。Exchange ActiveSync Protocolライセンスは5年間有効であり、年間予定販売量に基づいている」。
ActiveSyncのベンダーに対する標準的なライセンス価格は、10万ドルかあるいは初年度のロイヤルティのいずれか高いほうとなる。その後ユニット毎にロイヤルティが徴収される。レートは交渉可能であるとMicrosoftは述べている。
Nokia、Palm、Motorola、Sony Ericssonといった多数の携帯電話ベンダーがすでにActiveSyncを利用してExchangeとシンク可能な機器を提供している。今度はAppleが正式にこのリストに加わった。
AppleがActiveSyncをサポートすることで、iPhoneはもっと魅力的になるのか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ