MicrosoftはGPSナビゲーションシステム企業に対する特許侵害訴訟を提起した。この事件を興味深くしているのは、Linuxとの関連性である。
Microsoftによると、同社は米国時間2月25日に米ワシントン西部地区裁判所とともに、国際貿易委員会においても訴訟を提起したという。同社はTomTom NVとTomTom Inc.がMicrosoftの特許権を侵害したと告発している。Microsoftの声明によると「1年以上TomTomとライセンシングに関する話し合いに取り組んできた末にこのような措置を採った」という。
TechFlashではブロガーのTodd Bishop氏が、LinuxはMicrosoftの特許事件に影響を及ぼしていると報じている。Microsoftは8件の特許権について提訴しており、これには「TomTomのLinuxカーネルの実装に関連した3件が含まれる」という。
Bishop氏の記事によると:
「Microsoftはオープンソースのオペレーティングシステムの要素が同社の特許を侵害していると長年主張してきた末に、初めてLinuxをめぐる特許侵害訴訟を提起したと考えられている。しかしMicrosoftはオープンソースソフトウェアを今回の訴訟の中心論点としては意図していないと述べている。侵害したと申し立てられている特許権のうち5件は、プロプライエタリソフトウェアに関連している。」
Microsoftの本件に関する声明は、Intellectual Property and Licensingのコーポレートバイスプレジデントおよび次席法務顧問を務めるHoracio Gutierrez氏の発言を引用している。Guitierrez氏は、数年前にフリーソフトウェアとオープンソースがMicrosoftの特許権を235件侵害していると主張し、Microsoftとオープンソースコミュニティに属する多数との間の争いを再開させたMicrosoft役員である。
この新たな侵害事件とオープンソースとの関連性について質問すると、MicrosoftはBishop氏に渡したものと同一の声明を筆者に提供した。ある広報担当者は次のように述べている:
「オープンソースソフトウェアは、今回の訴訟の中心論点ではない。グローバルな商用メーカーでありプロプライエタリの組み込みハードウェアデバイスの販売者でもあるTomTomに対する本訴訟は、プロプライエタリとオープンソースソフトウェアコードの両方を採用しているTomTomのデバイスによるMicrosoftの特許権侵害に係わるものである。」
中心論点であろうとなかろうと、本件はMicrosoftのLinux特許をめぐる武力威嚇に関心がある誰にでも興味深いものとなるはずだ・・・。
アップデート:Bishop氏は、2つの訴状のコピーを入手している(ひとつはワシントン州に提出されたものであり、もうひとつはITCに提出されたものだ)。いずれの訴状にも「Linux」の文言は入っていないが、TomTomが侵害しているとMicrosoftが主張する特許権の中には何が含まれているかが明細に記されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ