また、日本BEAシステムズ営業技術本部本部長の古手川忠久氏は、「当初のEAIは複雑な処理をパッケージの中に閉じ込めただけのものとなってしまい、顧客自身がメンテナンスに大きな負担を抱えていた。それを乗り越えるための手段として、SOAが重要となる」と発言。さらに同氏は、「SOAの考え方のひとつの選択として、Webサービスをどう使っていくかの議論が必要だ」とも話している。
「粒度に悩まず、6ヶ月で結果が出るスモールスタートを」と語る日本IBMの清水氏。
では、その手法をどうするのか? アンケートの「アプリケーション連携手法の採用状況」によると、「個別にインターフェースを開発」や、「FTP/ファイル転送ツール利用」の割合がそれぞれ4割ほどになっている(図3)。その反動からか、今後はSOAやWebサービスの活用を望む声が35%と最も多くなった。
ウイングアークテクノロジーズの代表取締役社長でMIJSコンソーシアム副理事長を務める内野弘幸氏は、「この結果もまだ疑わしい。実際には、転記などによる手動連携やCSVによるインポート/エクスポートといった方法がかなり多いように感じる」と企業の実態を打ち明ける。
SOAは製品でもなければビジネスモデルでもない
その後、話題は「ユーザーはSOAをどう捉えるべきなのか」をテーマに移った。そこで、マイクロソフトの鈴木氏は次のように答える。
「SOAはシステム設計の方法論であって、購入するような製品でもなければ、何かを解決するビジネスモデルでもない。SOAは従来のシステム開発の進化系であり、業務単位のサービスの再利用、あるいはEAI的な部分において、段階的かつ現時点での最良のアプローチであると捉えるべきだろう」(鈴木氏)
「アーキテクトになる人材を増やしていくことが重要」と指摘する日本BEAの古手川氏。
また、「標準技術を使って連携しやすく作られたものを、再利用するのがSOA」と定義する日本オラクルの三澤氏は、「SOAの効用だけを目的にしてしまうと大きな混乱を招く。欧米で成功している事例は、あくまでも直近の課題を解決するための要素技術としてSOAを取り入れているケースが多い」と話す。
さらに、日本BEAの古手川氏も、「EAの更改時など直近のプロジェクトに対してSOA的要素を加えるなど、上手にアピールして業務を前に進めるための道具に使うことが、SOAの正しい使い方ではないか」と応じる。
日本IBMの清水氏は、「CIOが業務部門と会話を交わす際に、SOAを用いることが最も理解されやすいはず」とアドバイス。SOAで語る視点は、技術の単位ではなく、業務に携わる人が見える単位まで部品化することが重要と指摘する。
また、ウイングアークテクノロジーズの内野氏も同意し、「SOAはテクノロジで語ると難しい。もっとユーザーサイドのニーズから話していった方がわかりやすいだろう。そうすれば、導入する企業のトップや情報システム部門とも議論ができやすくなる」と話している。
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