すべてのサーバが仮想化に適しているというわけではない。サーバの仮想化を検討する際には、本記事で解説しているポイントに目を向け、障害となり得る点を洗い出しておいてほしい。
近頃はサーバの仮想化が大流行であるとはいうものの、仮想化に適していないサーバも存在している。このため、サーバの仮想化を行うにあたっては、いくつかの点をチェックしておく必要がある。以下に、ある物理サーバが仮想化に適しているかどうかを判定するうえでのティップスを紹介する。
#1:ハードウェアの一覧を作成する
物理サーバの仮想化を検討しているのであれば、まずサーバに搭載されているハードウェアの一覧を作成するのがよいだろう。仮想化した際にレプリケーションできない特殊なハードウェアがないかどうか、事前に確認しておく必要があるのである。
こういったものの典型的な例を挙げてみよう:何年も前の話になるが、一部のソフトウェア企業は、ソフトウェアの不正使用を防止するためにドングルというデバイスを採用していた。ほとんどの場合、こういったドングルはサーバ本体のパラレルポートに差し込んで使用するようになっているのだが、そもそも最近のサーバにはパラレルポートというものが存在していない。つまり、こういった不正使用防止デバイスを用いなければならないレガシーアプリケーションを稼働させているサーバは、おそらく仮想化することができないだろう。
同じことが、USBデバイスに依存するアプリケーションを稼働させているサーバについても当てはまる。ほとんどの仮想化プラットフォームは仮想マシン上でのUSBデバイスの利用を許していないため、こういったデバイスに依存するアプリケーションは大きな障害となるはずだ。