1日中用事があったので、ようやく今見ることができたのだが、Aviv Raffは本当に悪い男だ。私は常に彼のブログを追っているのだが、彼はいつも何か面白いことをやっており、その多くは他の分野の攻撃のことについていろいろと考えさせられるものだ。とにかく、彼が米国時間5月14日にXPのIE 7.0と8.0bのゼロデイ脆弱性について書いているのを見た時にも私は驚いたりはしなかった。彼はこのセキュリティホールを、Internet Explorerの「リンクの一覧を印刷する」機能のクロスゾーンスクリプティング脆弱性と呼んでいる。
詳細はAvivのブログに書かれており、概念実証コードも与えられているので、説明は彼に任せたいが、ここでいくつかの点について説明しておきたい。
概要
Internet Explorerは「リンクの一覧を印刷する」機能にクロスゾーンスクリプティング脆弱性を持っている。この機能は、ユーザーがウェブページを印刷する際にそのページに含まれているすべてのリンクの表を別表として付加するというものだ。
攻撃者はウェブページに特別に作成されたリンクを簡単に加えることができるが(自分のウェブサイト、ブログのコメント、ソーシャルネットワーク、Wikipediaなど)、そのウェブページをこの機能を使ってユーザーが印刷すると、攻撃者はユーザーのマシンで任意のコードを実行できる(例えばそのマシンの制御を獲得することもできる)。
まだきちんと検証したわけではないので、これについては引用しないで欲しいのだが、これはGoogle docsのようなオンラインワードプロセッサで、ユーザーに文書のHTML版を印刷する機能を提供するなどという場合でも可能なのではないか。あるいはそれに似た、ユーザーがその情報をオンラインだけでなく印刷して読みたいというような場合なら同じことが起き得るのではないか。
技術的な詳細
ユーザーがページを印刷する際、Internet Explorerはローカルリソースのスクリプトを使って印刷のために新たなHTMLを生成する。このHTMLに含まれている要素は、ヘッダ、ウェブページの本体、フッタであり、この機能が有効になっていればこれにウェブページのリンクの表が含まれる。
このスクリプトはリンクの内部データのテキストを使うだけで、そのリンクのURLを検証することはなく、そのままの形でそれを印刷用のHTMLに追加する。このため、新しいHTMLが生成される際に実行されるスクリプトを挿入することが可能になる。
以前の記事で書いたように、Internet Explorerのローカルのリソースの大半は、現在はインターネットゾーンで実行されている。ところが残念ながら、印刷のためのローカルリソーススクリプトはローカルマシンゾーンで実行されているため、挿入されたスクリプトはユーザーのマシンで任意のコードを実行することができる。
なんだか聞いたことがあるような気がしないだろうか。実際、これは私がこれまで意識してブログで取り上げてきた話題を思わせる。これは、Black Hat VegasでRob Carter、John Heasman、Billy Riosと一緒に行うプレゼンテーションのテーマになる予定だ。クロスサイトスクリプティングでもっとも懸念されるのは、Avivが指摘している問題と同様に、より高い特権を持つゾーンでスクリプトが実行される場合のことだ。一部のケースでは、実際にOS上で任意のコードを実行でき、ファイルの読み書きができ、(クッキーを使って)あらゆるクロスドメインの要求も行うことができる。これについては別の記事で述べることにしたい(以前からその予定はしている)。しかしもしこれについて今もっと詳しく知りたいのであれば、Rob Carterが彼のブログでこの問題に本格的に取り組んでいる。
Aviv、いつも通り非常に面白い仕事だ。
この問題はゼロデイ脆弱性であるため、まだパッチは当てられていない。しばらくの間は、「リンクの一覧を印刷する」機能を使ってウェブページを印刷する時には注意することだ。真面目な話だが、このリンクを印刷すると・・・いや、これは冗談だ。しかし、安全には注意して欲しい。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
「セキュリティ」 の新着情報
-
複数のデータセンターを分散させたままでBCP/DRを展開:山武
業務に必要なシステムをデータセンターで稼働させている企業は多いと思うが、災害復旧(DR)を中心とした事業継続計画(BCP)... - アップル、「iPhone」のSMS脆弱性を修正へ--IDG News Service報道
- シマンテック、アジア太平洋地域における中小企業のセキュリティ課題をレポート
- ATMのセキュリティに関する講演が中止に--米セキュリティカンファレンス
- スパムの83.2%がボットネットから--シマンテック調査
- セキュリティ 一覧へ »
「Zero Day」 のバックナンバー
-
マンチェスター市役所がConfickerワームで240万ドルの実害を被る
マンチェスター市役所が、Confickerワームによってうけた被害について監査レポートを公開している。このレポートによれば、同市役所はConfickerワームから240万ドルの実害を受けた。 -
Adobe Shockwaveに重大なセキュリティホール -- 数億人に影響
-
中国の検閲ソフトウェアに対するリモートからコードを実行する攻撃コードが公開される
-
モジラが新たな技術でXSSに取り組む
-
Month of Twitter Bugs:研究者が7月の1ヶ月間、Twitter関連のバグを追求
- Zero Day 一覧へ »
ZDNet Japan Essential Topic
-
バズワードの裏側みてみませんか?
SaaSにSOA、仮想化までビジネス視点からバズワードを斬ります -
仮想化、復習しませんか?
この特集で仮想化のパターンがわかります
企画特集
-
ストレージメディア特設サイト開設
仮想化環境において最適なソリューションを! -
集積度も性能も、業界最高水準のブレードPC
サーバの実装技術を、シン・クライアントへ応用 -
パンデミック対策特集
2009年のパンデミック発生から再考する事業継続計画 -
ロリポップ!がリニューアル
【第1回】創業者の家入一真氏が語る誕生秘話!! -
【徹底対談】運用管理ツールの賢い使い方
市場背景〜仮想化管理までアナリストが解説! -
仮想環境を実現するソリューション特集
仮想化導入時、こんなところ気にしてますか? -
ESBでIT投資の無駄を劇的に解消する
IBM IMPACT 2009を徹底レポート! -
セキュリティ&ユーザ事例【SIer Club】
最新のセキュリティ情報と提案事例が満載 -
今注目の「サジェスト検索」−デモ掲載中
システムのユーザビリティに革命を起こす技術とは -
◆エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新◆
不況下でも急成長の秘訣とは?注目企業の取組みも公開! -
そのストレージで仮想化に対応できますか?
メリット盛りだくさんのサンのオープンストレージ製品 -
インターネット上の悪意を未然に防ぐには?
ブラウザに備わったセキュリティ機能を徹底解説 -
中小企業のセキュリティリスクとは?
導入する側・される側 得するセキュリティ製品 -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
SOA、BPM、SaaS −今、企業に必要なこと
ビジネス・アプリケーションの今を網羅する特設サイト -
エンタープライズにおけるSUSEの強み
次世代データセンターの基盤は11だ。 -
サービス・ドリヴン・データセンター
コスト効果の高いデータセンター構築には? -
サーバー監視・運用のコストを削減するには
エージェントレス方式を用いたパトロールクラリスで -
■ストレージ容量50%削減保証■
ネットアップによる削減保証キャンペーン実施中
ZDNet Japanからのお知らせ
- ご回答にはCNET_IDご登録が必要です。
-
7. ホットスポットと同時並列性分析について
この3分間のビデオは、Intel Parallel Studioの一部であり、アプリケー... -
8. Valarray
この5分間のビデオでは、Intelコンパイラの1次元Valarrayデータ構造に対...
新着企業動向
-
解散総選挙がもう近い?自分党選挙対策本部で自分のポスターが作れます。
ホビーク -
After J-SOX 2年目の監査は甘くない!
NTTソフトウェア -
事例のご紹介 Vol.1 | 情報インフラの全体最適化
EMCジャパン -
SecureCube / Central
NRIセキュアテクノロジーズ - 企業動向一覧へ»
サーバやOS、アプリケーションなどの世界ではオープンソーススタンダードが市場を牽引する現在、ストレージの世界でもオープン化の流れが始まっている。
幸い今回は弱毒性で大事には至らなかったが、まだ油断はできない。企業活動を停止すると、大きな経済的損害や社会的信用の低下を招いてしまう。 
