Appleがまた巨大なパッチ群を公表した。これは、Mac OS Xのエコシステムに影響のある明文化された40件の脆弱性を対象とするものだ。
Security Update 2008-007はTigerとLeopard向けに提供されるもので、サードパーティのコンポーネントから、ユーザーをリモートからのコード実行攻撃の危険にさらす可能性のあるMac OS Xのセキュリティホールまで、さまざまな問題を対象としている。
その中でも、深刻な脆弱性には次のようなものがある。
- Apache (CVE-2007-6420, CVE-2008-1678, CVE-2008-2364):Apacheがバージョン2.2.9にアップデートされ、いくつかの脆弱性が修正された。もっとも深刻なのは、クロスサイトリクエストフォージェリを引き起こす可能性のあるものだ。注意:Mac OS X Server v10.4.xにはApache バージョン2が同梱されているが、デフォルトでは起動されないようになっている。
- ClamAV (CVE-2008-1389, CVE-2008-3912, CVE-2008-3913, CVE-2008-3914):ClamAV 0.93.3に存在する複数の脆弱性を修正しており、もっとも深刻なものは任意のコード実行につながる可能性がある。
- ColorSync(CVE-2008-3642): 埋め込みICCプロファイルによる画像処理にバッファオーバーフローの脆弱性が存在する。埋め込みICCプロファイルを持つ特別に作られた画像を開くと、予期しないアプリケーションの終了や任意のコード実行につながる可能性がある。
- CUPS (CVE-2008-3641):Hewlett-Packard Graphics Language(HPGL)フィルタに範囲チェックの問題が存在している。これによって、任意のメモリをコントロールされたデータで上書きされる可能性がある。もしプリンタ共有が有効になっていれば、リモートの攻撃者が"lp"ユーザーの特権で任意のコードを実行することができるようになる可能性がある。プリンタ共有が有効でない場合、ローカルユーザーが特権の昇格を得られる可能性がある。
- libxslt (CVE-2008-1767):libxsltライブラリにヒープバッファオーバーフローの問題が存在する。特別に作成されたHTMLページを閲覧すると、予期しないアプリケーションの終了や任意のコード実行を引き起こされる危険がある。
- MySQL Server (CVE-2007-2691, CVE-2007-5969, CVE-2008-0226, CVE-2008-0227, CVE-2008-2079):MySQLはバージョン5.0.67にアップデートされている。もっとも深刻な脆弱性は、任意のコード実行につながる可能性がある。
- PHP (CVE-2007-4850, CVE-2008-0674, CVE-2008-2371): PHPはバージョン4.4.9にアップデートされ、複数の脆弱性が修正されている。もっとも深刻な脆弱性は、任意のコード実行につながる可能性がある。
- PSNormalizer (CVE-2008-3647):PSNormalizerのPostScriptファイルのバウンディングボックスコメントの処理にバッファオーバーフローの問題が存在する。特別に作成されたPostScriptファイルを閲覧すると、予期しないアプリケーションの終了や任意のコード実行を引き起こされる危険がある。
- QuickLook (CVE-2008-4211):QuickLookのMicrosoft Excelファイルのカラムの処理にinteger signednessの問題ががあり、領域外のメモリアクセスが生じる可能性がある。特別に作成されたMicrosoft Excelファイルをダウンロードあるいは閲覧すると、予期しないアプリケーションの終了や任意のコード実行を引き起こされる危険がある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ