従来の公衆交換電話網(PSTN)の代わりにインターネットを介して通話する方法にはいくつかある。例えば、Skypeのようなサービスを利用して通話を行うには、そのサービス専用のソフトウェアをPCにダウンロードし、PCに接続したマイクとスピーカー(またはヘッドセット)を使用する必要がある。
家庭や小規模企業の場合は、(VonageやLingo、Packet8などの)VoIPプロバイダーと契約したうえで、インターネットプロバイダーのルータまたはモデムにアナログ電話用アダプタ(ATA)ボックスを接続し、そこに通常の電話を接続することができる。また、より規模の大きな企業の場合には、社内ネットワーク上にVoIPサーバとPSTNゲートウェイを設置し、IP PBXシステムを介して各電話を複数のVoIP回線に接続することができる。
そしてまた、IPを使ってより安価に長距離通話を行うための仕組みが現れた。この形態では、ソフトウェアをPCにダウンロードしたりインストールする必要は一切ないうえに、特殊な機器を購入したり借りたりする必要もない。
このサービスを使うために新たに契約を交わす必要はなく、既存の家庭用あるいはオフィス用の電話を使って電話を掛けることができる。さらに、VoIP対応の携帯電話を新たに購入する必要もない。必要なものは、インターネット接続とウェブブラウザ、電話番号、「JAJAH」だけである。
JAJAHとは何なのか?
JAJAHはウェブベースのVoIPサービスであり、そのサービスを利用すれば無料で地域内通話や国内通話、国際通話を行うことができる。利用方法は次の通りだ。まず、JAJAHのウェブサイトにアクセスする。同社のサービスはユーザー登録をしなくても試用できる。自分の電話番号と、電話を掛けたい相手の電話番号をウェブサイトの該当フィールドに入力し、緑色の[CALL]ボタンをクリックするだけだ。使用する電話は固定電話でも携帯電話でも構わない。また、会社のPBXシステム内の内線電話を使って電話を掛けることもできる。
[CALL]ボタンをクリックした後、あなたの電話が鳴るのでそれに応答すると、通話が確立されるまでの間待つようにというメッセージが表示される。その後、相手の電話番号に電話が掛けられる仕組みになっている。なお、試用通話の時間は4分間に制限されている(訳者注:2007年4月現在、JAJAHの日本語サイトでは5分間の試用が可能とされている)。アカウント(日本語サイトでは「ユーザー口座」)の作成は簡単だ。使用する電話番号は3つまで登録できる。
電話を掛けるための操作を終えた後は、コンピュータの前にいつづける必要はない。コードレス電話または携帯電話を使用しているのであれば、通話しながら場所を移動することもできる。
料金はいくらなのか?
登録を済ませてJAJAHメンバーになれば、米国(アラスカとハワイを除く)、カナダ、中国、シンガポール、香港、タイ(これらの国々は「Aグループ」に属する)のJAJAHメンバー間の通話が無料で行えるようになる。「Bグループ」に属する国々への通話は、固定電話を使ったJAJAHメンバー間の通話のみが無料となる。グループBに属する国にはヨーロッパの多くの国や日本、韓国、台湾など数十カ国・地域がある。
特定の国への通話料金を知りたい場合には、JAJAHのウェブサイトを参照してほしい。以下に料金の例を挙げる(編集部注:下記の料金例はいずれも著者が確認した2007年3月現在の情報であり、日本からの各地域への通話料金については最新の情報をJAJAHのウェブサイトで参照されたい)。
- 米国内では、非JAJAHメンバーへの通話は1分間当たり2.8セントである
- 米国からアフガニスタン(通話料金が最も高額である国の1つ)へは、固定電話への通話が1分間当たり25.5セント、携帯電話への通話が1分当たり27セントである
- 米国から英国へは、固定電話への通話が1分当たり3セント、携帯電話への通話が1分間当たり18.1セントである(EU圏内のユーザーは15%の付加価値税も支払う必要がある)
支払い方法はクレジットカードや銀行振込、paysafecard、Moneybookersから選択できる。
筆者Debra Littlejohn Shinderについて
Windows Server SecurityのMicrosoft Most Valuable Professional(MVP)として、多数の書籍や技術文書などの執筆、編集作業に力を入れながら、テクノロジーコンサルタント、トレーナーとしても活動する。警察官、警察学校のインストラクターとして活躍した経験を持つ。専門はMicrosoft製品とセキュリティ。
関連情報
-
「競合はSkypeでもキャリアでもない」--創業者が語る次世代VoIP「JAJAH」 [From CNET Japan]
新世代のVoIPサービスを提供する米JAJAHは、モバイルにもいち早く進出を果たし、着実に戦略を軌道に乗せている。欧米だけでなくアジアにも本格的に進める同社の展開について、共同創業者Roman Scharf氏に話を聞いた。 - JAJAH
「通信」 の新着情報
-
エイケア・システムズ、メール配信サービスとTwitterの連携を開始
エイケア・システムズは、メール配信システム「MailPublisher」が配信するメールのタイトルを、Twitterに自動投稿する連携サ... - ベライゾンビジネス、仮想私設LANサービスを国内で提供--世界31カ国に拠点
- 「勘違いするな、MSのクラウドへの本気度は100%だ」--バルマーCEO、ほえる
- ネットの「2011年問題」?--IPアドレス枯渇対応チェックリスト公開
- 日立情報、自治体向けSaaS発表--小規模な自治体向けに規模別サービスを用意
- 通信 一覧へ »
「シンダー先生のシステム管理ゼミナール」 のバックナンバー
-
マイクロソフトのVoIP市場進出への準備は万全?OCSをレビュー
マイクロソフトのVoIP製品「Office Communications Server」に搭載されているソフトウェアベースのVoIP機能は、既存のPBXシステムと統合することも単独で使用することも可能である。今回はOCSの機能を取り上げる。 -
企業の事業継続計画(BCP)に盛り込んでおくべき10項目
-
料金、音質、信頼性…あなたがVoIPに求めるものは何?
-
VoIPは詐欺師にとって好都合なテクノロジなのか?抜け道をふさぐポイントを探る
-
本当に意味のあるIT資格を目指そう:米国ITプロが選ぶ10の有力資格
- シンダー先生のシステム管理ゼミナール 一覧へ »
企画特集
-
―エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新―
ハンゲームの社長が語る・人材とサービスの在り方 -
求めているのはSIerのエンジニア!!
連載インタビュー第1話、グリーCTO藤本氏が語る -
進むストレージ環境の見直し
仮想環境に最適なiSCSIストレージLeftHandのメリット -
100万円で実現!中小企業の情報漏えい対策
中小企業の課題!?セキュリティ管理者不在でも大丈夫 -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
大丈夫?あなたの会社のセキュリティ対策
中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティを考える -
企業ITシステムの企画、構築、運用のイロハ
戦略的なITシステムのために、今考えるべきポイント -
最大32個のセンサーが電力を徹底管理!
『省エネ性能』追求HPx86サーバー徹底レビュー -
【最終警告】パンデミック対策特集
サービス品質を保証するためのリスクマネジメントとは -
情報漏えいを食い止める!
証跡としての信用力を高めるメールアーカイブとは? -
VMware OEMベンダー6社を独占インタビュー
IBM、HP、NEC、DELL、日立、富士通のVMwareの取り組み -
J-SOX法制定により内部統制の整備が急務に
重要性高まるActive Directoryの課題と対処法を公開中 -
急増するオンライン犯罪への解決策!
オンラインサービス保護ソリューション
-
3.Composer概要
Intel Parallel Studioの一部であり、並列プログラムを実装するために役... -
4. Inspector概要
Intel Parallel Studioの一部であり、順次および並列プログラムでメモリ...
新着企業動向
-
Macintosh用DVDコピー/動画変換ソフトウエアの最新版「Roxio Popcorn 4」を11月6日に販売開始
ラネクシー -
JP1研修 ジョブ管理
アシスト -
【Infinito PLUS誕生記念】今なら月額利用料金が永久半額!さらに初期費用全額還元!
GMOホスティング&セキュリティ -
WisePoint
ファルコンシステムコンサルティング - 企業動向一覧へ»
