難しさへの挑戦は心を打つ
先日、テレビで20人21脚なるものが放送されていた。日本のみならず世界各地からの参戦があるようだ。なぜそれほどまでに人気があるのか。それは難しいことに挑戦する姿に心ひかれるからだろう。20人21脚のように、20人もの子供たちが横一列になって走っている姿は美しくさえもある。0.1秒を争い、少しでも速くゴールを目指す20人。その様子をテレビで観ながら、ふとある記憶がよみがえった。なんだか自分も仕事で同じような課題に向き合っていたような……
大量輸送の波
理想は夢の超特急コンピュータの世界では、依然としてデータ処理速度のスピード競争が活発だ。スピード競争の主戦場はCPUの演算処理速度だが、企業などで利用されるコンピュータではこれを支える入出力装置の速度も実は重要である。
ハードディスクのウイルス検出を実行したことがある人なら、ウイルススキャン完了までに長い時間がかかり、うんざりした経験があるのではないか。入出力装置の速度はこういう時に実感できる。このハードディスクのデータ入出力速度を上げるにはどうしたらよいのか。
コンピュータメモリ上のデータを磁気信号としてディスク上に記録し、その磁気信号をコンピュータのメモリに読み出すまでには長い道のりがあり、その道のりで幾多の難関があるが、もっとも目に付くものはインターフェースケーブルだろう。IBM が現在のパソコンの原型であるPC XTやPC ATを出荷していた頃、ハードディスクのインターフェースはシリアルインターフェースだった。シリアルインターフェースとは、電話線のように1本の信号線でデータを1個ずつ送受することを基本とする信号接続方法だ。つまり、一本橋を1人で渡り、物を運んでいるようなものである。
当時のハードディスクがシリアルインターフェースを使ったのは、そのほうが簡単だったからである。しかし、1人で運ぶより2人、2人より3人で一斉に運んだほうが速いに決まっている。そこでインターフェースは複数の線で同時に信号を転送するパラレルインターフェースへと急速に移行していった。この代表格がSCSI(Small Computer System Interface)だ。
パラレルインターフェースでハードディスクを接続することが当たり前になってからも、もっと速く、もっと速くといった要求は衰えることがなく、次に与えられた課題はデータ転送速度の高速化とデータ幅の拡幅だった。これは、8人同時に搬送させていたものを、倍の16人に増やせばスピードは倍になるという理論である。皆さんも「8ビット」や「16ビット」といった言葉を聞いたことがあると思う。これは、一度に送るデータ搬送単位のことである。より大きなデータ輸送単位を1秒間にたくさん送ること、つまり、データの大量輸送が目標になったというわけだ。
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