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重役と社外コンサルタントとの板挟みになったIT担当者--あなたならどうする?

問題に直面したユーザー部門が自分でアプリケーションを見つけてきた。契約が済んで社外コンサルタントも入った状態で呼ばれたIT部門は、これから起こるさまざまなトラブルにどう対処すればいいのだろうか。

文:Becky Roberts
翻訳校正:吉井美有  2006年10月24日 08時00分

 今回は、未上場で中規模のメーカー企業でITサポート担当者として働くJaneの話を取り上げたい。彼女は外部のアプリケーションコンサルタントチームと協力してドキュメント管理システムのインストールと設定をすることになったのだが、残念なことにこのプロジェクトはうまくいっていない。以下の話を読んで、彼女が直面している政治的難局を解決するために何かアドバイスできないか考えてみてほしい。

Janeからの相談

 「ドキュメント管理プロジェクトが開始されたのは18カ月前のことでした。わが社の営業部門は電子メールと添付ファイル、プレゼン資料、スプレッドシート、提案書を管理しようとしたのですが、その量のあまりの多さにお手上げ寸前になっていました。各部員が、すべてのドキュメントのコピーを少なくとも1部、受信ボックスかローカルハードディスク上、ホームディレクトリ中、また場合によってはネットワーク上の共有フォルダなどの不統一な場所に保有していました。バージョン管理はめちゃくちゃな状態で、IT部門はいつでも、ディスク容量の拡張依頼や、行方不明になったり破損したりしたドキュメントの復元依頼、ワークステーションのリモートバックアップを行う効率的な方法の問い合わせなどへの対応で大わらわでした」

 「われわれIT部門は、営業部門がドキュメント管理システムを必要としているのではないかという提案をしましたが、それ以来話題にはなりませんでした。そのため、わたしの上司であるITマネージャーがマーケティング担当の重役とその秘書、営業部門の代表者、そして彼らが購入したドキュメント管理システムのアプリケーションコンサルタントの同席するミーティングに呼び出されるまでは、われわれはこの提案が無視されたと思っていたのでした。ITマネージャーは、こういった重要なシステムの購入がIT部門への相談もなしに行われたことにあぜんとしていました。けれども、統制欲の強いことで知られるこのマーケティング担当重役は、悪びれるふうもなく、その新システムをインストールし、部門のすべてのファイルを移行するために、アプリケーションコンサルタントチームと協力して働く専任者をIT部門から出してもらう必要があるとITマネージャーに対して告げたのでした。このとき既に両社の間でプロジェクトの詳細が決定され、契約も締結されていました」

 「マーケティング担当重役の秘書がプロジェクトマネージャーに任命されました。そしてわたしは、それまで取り組んでいた仕事をすべて中断し、プロジェクトが完了するまで秘書の指揮下でその仕事に専念するよう命じられたのでした」

 「プロジェクトのマネジメントと製品に関する評価はさておき、わたしは、命じられるままにその製品のトレーニングコースに1週間参加しました。そして、アプリケーションコンサルタントが最初のインストールと設定を行う間、彼と行動を共にしたのでした。われわれはテスト用のドキュメント一式を新システムに移行しました。コンサルタントは一部のユーザーにデモを実施したのちに社を後にしました。その後の予定としては、わたしたちが2週間かけて新システムをテストし、変更要求をドキュメント化すれば、コンサルタントがもう一度来社して1日でその変更を反映し、プロジェクトは完了することになっていました。その時点で残っているタスクは、残りのドキュメントの移行と、ユーザーへのトレーニングだけのはずでした」

 「ところが、次から次へと問題が発覚したため、2週間の予定だったテスト期間は何カ月にも延びてしまっています。一部の問題は純粋に技術的なことでしたが、大半の問題は単純な理解不足からきたものでした。つまり、そもそも新システムはマーケティング担当重役と秘書の期待どおりには機能しなかったのです」

 「コンサルタントチームと重役の間に起こったその後のいさかいにわたしが巻き込まれるのにそれほど時間はかかりませんでした。重役秘書は何か気に入らない事に出くわすたびに重役に苦情を言い、重役は即座にコンサルタント会社に怒りの電話をかけ、ただちに問題を解決するよう要求しました。コンサルタントチームはすぐにこういった抗議の電話にうんざりし、元々の仕様を盾にとって重役に反論するようになりました。すると、激怒した重役は、問題を解決しろとわたしに要求してきました。問題によっては解決可能なものもあったとはいえ、重役の要求する機能がそのアプリケーションにないために解決できないものもいくつかありました」

 「そうこうしている間もわたしは、コンサルトチームとの仕事上の関係を、こういったごたごたとは無縁の、前向きなものに何とか保っていました。また、コンサルタントチームは状況を理解し、わたしに素晴らしいサポートを提供してくれていました。ところが、また新たな問題が発生したのです。それは初めての大きな危機でした。わたしはどうしてもその問題の解決策を見つけ出すことができませんでした。重役は満足せず、コンサルタントチームに解決策を見つけ出すよう要求しました。けれども、コンサルタントチームも解決策を見つけ出すことができなかったのでした」

 「わたしは問題の追求を続け、最終的には解決策を見つけ出すことができたのですが、この後どうすべきかがわかりません。わたしはこの解決策を十分にテストし、それが重役の要求を満たすものであるという自信を持っています」

見つけた解決策をどうすればよいか?

 「わたしが考えるかぎり、採りうる行動は以下の3つです」

  • 何もしない
  • 解決策があることを重役に告げる
  • 解決策があることをコンサルタントチームに告げる

 「何もしないということは、政治的にみると最も安全な行動ですが、技術的な観点からみれば最も魅力に乏しい行動です。問題に対する解決策があるのならそれを採用し、コンサルタントチームもそのことについて知っておくべきです。解決策を重役に告げれば、それは実行に移されるものの政治的に大変望ましくない結果がもたらされるおそれがあります。重役はコンサルタントチームに対する怒りをつのらせることになり、おそらくはわたしとコンサルタントチームとの関係にひびが入るでしょう。そうなれば、今度はプロジェクトに悪影響が及ぶことになります。逆に、解決策をコンサルタントチームに告げれば、それは実行に移されるでしょうしコンサルタントチームもポイントを稼ぐことができるため、政治的にも技術的にも最もよさそうに思えます。ただし、この場合は今後発生する問題に関して重役がコンサルタントチームの判断を信用しなくなり、彼らに対する信頼をさらに低下させる可能性があります。偏執的で支配欲が強い重役は、コンサルタントチームが解決策を秘密にしていて、自分が言い続けたのでしぶしぶ従ったんだと思い込むでしょう」

 「この後どうすべきか、まったくわかりません。同様の状況に陥ったことのある方や、アドバイスできるという方は、どうか意見を聞かせてください」

 もしもJaneのような状況に陥ったならば、あなたならどうするだろうか?

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筆者Becky Roberts氏について

哲学博士号の取得を目指す途中で、コンピュータサイエンスに目覚め、方向転換する。コンピュータサイエンスの理学修士を取得した後は英航空業界のデータベース開発者、陶器製造業者のメインフレームプログラマ、人材紹介会社のアプリケーション開発者、国際経営コンサルタント会社のシステム管理者を経験し、現在はテキサス州にある化学製品工場のネットワークエンジニアを務める。趣味はマウンテンバイク乗りとロッククライミング。ヒューストンで10代の子供2人の母親業をこなしながら、猫4匹、フェレット3匹とともに暮らしている。

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http://japan.zdnet.com/sp/feature/techrepublic/story/0,2000067060,20284849,00.htm
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