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セールスフォース、「PaaSの推進でマルチアプリケーション、マルチカテゴリー企業になる」

谷川耕一
2007/12/13 18:39

――日本でのSalesforce.comのビジネスの状況については、どのように分析していますか。

 日本市場は、成長のポテンシャルが大きいと感じています。旧 郵政公社の事例は、ビジネス拡大のための大きなマイルストーンになっています。この事例では、日本でも実績の大きい日立ソフトウェアエンジニアリングがSIerとして参加しています。日本において、ローカルの顧客とパートナーから指示してもらったことで、急成長のための土台が完成したと考えています。

 とはいえ、これはほんの1つの例に過ぎません。規模の大小に関わらず多くの顧客が日本にはすでに存在し、多くの顧客とパートナーから指示を得ることができました。まさに、急成長を実現できる時期にきたと感じています。

 米国では、新たな顧客獲得の大半は口コミによるものです。顧客の口コミでの評判が広がることで、ビジネスが成長する転換期を迎えることができました。日本もようやくその状況になったということです。イベントでは、私の前に総務省の秋本芳徳氏が講演しました。彼は、SaaSが日本を変化させるものであり、世界を変化させるものだと興奮気味に語っていました。今後は何百、何千という企業がSaaS市場に参入してくると指摘し、政府としてはその状況を安全に信頼性高く運用できるよう基準作りをしていきたいとのことです。こういった政府の動きも、日本におけるSaaS市場拡大の追い風になると考えます。

――SaaS市場にさまざまな企業が参入する状況にありますが、Salesforce.comが競合として見るのはどこでしょうか。

 それについては、2つの答えがあります。1つは、既存のプラットホームや一元的なリポジトリとなる顧客データベースといったものがきちんと整備されていない企業や組織に対して、そういったものが必要であると認識してもらうことです。そういう組織に、何か手を打たなければいけないと意識させることが、ある種の競合と言えるでしょう。

 もう1つは、多くの企業ではMicrosoftやOracle、SAPの製品をなにかしら利用しているか、利用していなくてもこうした企業からアプローチを受けています。あるいは、友人の会社がすでに何か製品を利用していて、評判を聞くかもしれません。そういった状況に対し、Salesforce.comの評判をきちんと顧客に届ける必要があります。

――今後On Demand型のサービスと、現場でパッケージを利用するOn Premise型の利用の割はどれくらいになると予測していますか。

 IDCの最近の予測では、On Premiseの売り上げ規模が約1000億ドル、それに対してOn Demandは、さまざまなものを合算しても20〜30億ドル程度です。これが、将来的に同じ規模に近づくかは分かりませんが、現状の数%の状況からは大きく伸びることは確実です。現状On Premiseの1000億ドルの多くは、大手企業のものでしょう。On Demandは中小企業もこれまでITを導入してこなかった企業も含まれてくるので、アプリケーション全体では3000億ドルくらいになるかもしれません。仮にそのうちの25%がOn Demandだったとしても、市場はかなり大きく拡大します。

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