Web IDE - Aptanaは、JavaScriptやHTML、XML、そしてCSSなどをカバーするEclipseベースの統合開発環境(IDE)である。コード補完も可能というすぐれものだ。当初、RadRailsという単体のIDEとして提供されていたものを、Aptana IDEに統合する形で現在は提供されている。本稿では、Windows XP SP2の環境においてInstant Railsによる環境の構築から、Aptana IDEによるRuby on Railsの開発支援までをお届けする。
Instant Rails
Ruby on Railsを簡単に試すには、Instant Railsを利用するのがいいだろう。
本稿執筆時点では、バージョン1.7が公開されている。インストーラー不要のInstant Railsには、Ruby、Ruby on Rails、Apache HTTP Server、MySQL、そしてPHPを利用してブラウザー上からMySQLを管理するツールであるphpMyAdminがオールインワンのパッケージとなっている。今回は、Windows版を利用する。詳細なバージョンは下記の通り。
- Instant Rails Manager 1.7
- Ruby 1.8.6 (One-Click Ruby Installer 1.8.6-25より)
- Ruby on Rails 1.2.3
- Apache 1.3.33
- MySQL 5.0.27
- MySQL/Ruby 2.7.3 (native driver)
- Mongrel 1.0.1
- phpMyAdmin 2.10.0.2
注:すでにApache HTTP ServerとMySQLがインストールされサービスとして起動している場合は、必ずサービスやプロセスを停止すること。
インストールには、Instant Railsを解凍し、任意のフォルダで「InstantRails.exe」を実行する。図1のダイアログが表示されるので「OK」を押す。
注:Windows XPに標準搭載されている解凍ツールでは解凍できない問題がある。一般的な解凍ツールを用いるか、「7-zip」の利用が推奨されている。解凍には、それなりに時間がかかる。
ここで、Apache HTTP Serverをファイアーウォールでブロックするか聞かれるので、「許可する」を選択する。筆者のいくつかの環境で試した結果、Instant Railsの初回起動時に、図2のようにMySQLが「Pending...」になる。このような場合、MySQLを選択しプロセスを停止(kill)させて再度実行することで図3のように「Started...」となり正常に動作する。
Instant Railsには、「cookbook」と「typo-2.6.0」の2種類の完成したRailsアプリケーションが同梱されている。
次は開発環境を整えてみよう。