米マイクロソフトのCEO(最高経営責任者)スティーブ・バルマー氏は、同社特設サイト「効率と効果の新方程式」のビデオメッセージで次のように述べています。
「景気が低迷するなか、企業は“効率化”つまり“コスト削減”を推し進めています。しかし、それは必要なことの半分でしかありません。企業が成功し続けるために必要なのは二つ――“イノベーション”と“生産性”です」
マイクロソフトは新OS「Windows 7」「Windows Server 2008 R2」のリリースと、その後に続く企業向け製品群「Exchange Server 2010」「SharePoint Server 2010」などを立て続けに発表する「ビジネスローンチ」にあたって、新たなコンセプト「the “NEW” Efficiency」を掲げました。
Windows 7とWindows Server 2008 R2の「“NEW” Efficiency」な機能とはなんでしょうか?その筆頭に挙げられるのが両OSが連携して働く機能「BranchCache」です。
【識者に聞く】データの効率的な受け渡しと生産性の向上にBranchCacheは効くか?
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コスト削減だけでは生き残れない現代
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従業員の生産性向上に寄与するBranchCache
BranchCacheの目的は、セントラルオフィス(本社)に直接接続しているような感覚をブランチオフィス(支店・拠点)のユーザーに提供することです。BranchCacheを使用すると、クライアントが初めてWebサーバやファイルサーバ(コンテンツサーバと呼ばれます)からデータをダウンロードするときに、データのコピーがローカルのブランチネットワーク上にキャッシュされます。それ以降、後続のクライアントは、コンテンツサーバによる認証と承認を受けた後に、ローカルにキャッシュされたコンテンツのコピーをブランチの内部からダウンロードします。
BranchCacheは既存のネットワークおよびセキュリティインフラストラクチャと連携するように設計されています。BranchCacheはIPv4、IPv6、およびエンドツーエンドの暗号化方式(SSLやIPsecなど)をサポートしています。BranchCache によって、コンテンツの最新版が提供されること、および、コンテンツサーバによって承認された後にクライアントがブランチの内部からコンテンツを取得できることが保証されます。 -
効率的な情報の受け渡し法とは
先に引いたTechNetの技術文書によると、支店・拠点のユーザーは本社サーバ上の共有フォルダにある大きなファイルを開くのに、数秒から場合によっては数分もかかることがあるといいます。BranchCacheには、クライアント数50台以下の小規模環境を想定し、Windows 7を導入するだけで利用できる「分散キャッシュモード」と、中規模環境以上での利用を推奨し、Windows 7とWindows Server 2008 R2を組み合わせて利用する「ホスト型キャッシュモード」の2つから動作モードを選択できます。必要なのは両OSのみであることから、新技術を適切に活用することで、自社の競争力を簡単に向上できることが可能だといえます。
本企画の第1回では「社外から社内の情報にアクセスしたいことはありませんか?」と問いかけました。BranchCacheがテーマの今回は「拠点間での情報の受け渡しを、どのように行っていますか?」についてご意見を募集します。そこで皆さんに質問です。
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