【識者に聞く】期待の仮想ディスクフォーマット「VHD」、あなたならどう使う?

  • 煩雑なテスト環境構築の作業

     仮想化技術がある程度普及している現在でも、1台のマシンに複数のOSをインストールしたり、バージョンが異なるアプリケーションの同時実行環境を準備することに躊躇する方も多いのではないでしょうか。手間がかかるだけでなく、ミスによってデータが消滅してしまう危険性があるからです。

     Windows 7では、新たに仮想ディスクフォーマット「VHD」を採用。VHDはブートドライブとしても利用できるため、OSの導入と切り替え作業を簡単・便利に行えるようになります。また、Windows Server 2008 R2もVHDに対応。サーバOSでもそのメリットを享受できるでしょう。

  • マイクロソフトが掲げる「Dynamic IT」

     「近年のデータセンターの傾向としては仮想化の活用が避けて通れない道となっているが、「Dynamic Data Center」ではそれを一歩進めて、物理環境と仮想環境の区別を無くすことを目指すという。そのために、Windows Server 2008 R2で提供される機能がVHDフォーマットだ。」

    » 「Windows Server 2008 R2でDynamic ITを実現」より

  • セキュリティ機能をどう使うか?

     マイクロソフトでは、構成済みのVHDを用意しており、ユーザーはすぐに各種OS・アプリケーションの評価を始めることが可能です。物理環境と仮想環境の境目を超えて利用できる「VHD」。Windows 7とWindows Server 2008 R2では、この仮想ディスクフォーマットが標準で提供されます。

     そこで皆さんに質問です。

Windowsの仮想ディスクフォーマット「VHD」、あなたが考える活用シナリオを教えてください。
各賢人の意見はこれだ!
  • 横山哲也
    横山哲也 (グローバルナレッジネットワーク株式会社 取締役技術担当)

    VHDは仮想マシンのオマケ?否、主役になる可能性がある

     私はいくつかの媒体に技術記事を寄稿しているが、仮想マシンの検証にはずいぶん苦労する。ほとんどの機能は「Virtual PC」などの仮想マシンを使って検証を行うのだが、「Hyper-V」を含めた仮想マシンの検証だけは、仮想マシンではできない...(続きを読む)

  • 新井悠
    新井悠 (株式会社ラック サイバーリスク総合研究所 所長)

    マルウェア解析でも効果を発揮する仮想化テクノロジ

     筆者は仕事柄、マルウェア解析という作業を行うことがあります。その言葉の響きとは裏腹に、これは非常に地味な作業なのです。大量のアセンブラ命令を追い、その検体がいったいどのような感染動作を行うのか?などを、なるべく短時間に明らかにし...(続きを読む)

  • 後藤康成
    後藤康成 (フィードパス株式会社 取締役 CTO)

    ウェブアプリケーション開発でのVHD活用シナリオ

     僕は日常的にWindowsを利用していないことから、VHDについては馴染みが薄いが、Mac OSでいう.dmgの概念と同じようなものとして捉えるのがよいようだ。フィードパスではウェブアプリケーション中心の開発を行っていることから、ウェブアプリケーション開発でのVHDの効果的な利用方法について...(続きを読む)

  • 小山安博
    小山安博 (フリーランスライター)

    VHDのいいところはパフォーマンスが優れている点

     IT系の仕事をしていて、普段は使わないけど、意外に必要になってくるのが複数のOS。ソフトウェアを検証する際に、インストールは必要だけど検証のためだけに仕事の環境に導入したくない。そういったことがままあるからだ。

      そういうとき、WindowsであればVirtual PC、MacならParallels Desktopを使って...(続きを読む)

  • 吉田 実央
    吉田実央(けろ-みお) (株式会社アロウズテクノロジーズ)

    VHDの活用で削減できるコスト、できないコスト

     VHDのような仮想ディスクを導入した場合、削減可能なコストとしては、テストや動作検証を行う際の作業工数:作業効率UPに伴う人件費削減、ハードウェアの導入費用:初期費用の...(続きを読む)

  • 新野淳一
    新野淳一 (「Publickey」 Blogger in Chief)

    仮想環境では試せない性能テストも容易に

      仮想化技術の普及で仕事が楽になったものの1つが、アプリケーションの動作テスト環境の構築であることは間違いないでしょう。さまざまなOSのバージョンに、さらにパッチのバージョンを組み合わせ、その上クライアント/サーバ型のソフトウェアであれば、さらに複数のデータベースのバージョンを組み合わせたりと、多数の環境を用意するには、物理的なマシンやハードディスクで環境を...(続きを読む)

  • 海上忍
    海上忍 (フリーランス ITジャーナリスト)

    コストと気持ちの両方に効くVHD

     Windows 7とWindows Server 20008 R2でサポートされた「VHD」、便利に活用しています。自分でイメージを作成する場合は、固定長と可変長のどちらを選択するかでパフォーマンスが多少異なるなど、運用にあたってのノウハウが必要となりますが、Microsoft TechNetで配布されている評価版ソフトウェアを利用するかぎり、ただマウントするだけですから、造作はありません。

     エンドユーザーの立場で考えた場合...(続きを読む)

  • 甲元宏明
    甲元宏明 (株式会社アイ・ティ・アール)

    インストールという付加価値のない作業からの開放

     Windows Server 2008 R2およびWindows 7で、ブート可能なVHDが使えるようになったのは...(続きを読む)

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