新野淳一の戦略
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個人でもやってみたいデスクトップ仮想化
Windows Server 2008 R2とWindows 7の組み合わせでやってみたいものといえば、リモートデスクトップと仮想化を組み合わせたデスクトップの仮想化です。デスクトップ仮想化といえば、普通は企業が導入するものですが、PCを何台も利用している個人にとっても便利ではないかと想像しています。
個人でもPCを複数所有し、PCごとによく使うアプリケーションとその設定を繰り返し行うのが面倒、と思っている人は私だけではないでしょう。
私がふだんの作業で主に使っているのはウェブブラウザとテキストエディタの2つ。しかしExcelやPowerPointはもちろん、複数の画像加工アプリ、校正用アプリ、ターミナルアプリ、FTPアプリ、名刺管理アプリ、それに主に使っているウェブブラウザ以外の動作確認用の複数のブラウザ、文字起こし用の音声再生アプリなどなど、多数のアプリケーションをインストールして利用しています。
これらの環境構築は面倒なものですが、デスクトップ仮想化を利用すれば、どのPCからでもまったく同じ環境が利用できるのが魅力。動画などの再生能力も向上しているということですし、ぜひ試してみたいところ。
とはいえ、デスクトップ仮想化の環境だけですべての作業ができるかといえば残念ながらそうでもありません。ノートPCを持ち出して取材へ行くこともあり、そのときにはWindows 7とアプリケーションをローカルにインストールしたPCも使い続けます。となると、デスクトップ仮想化によってサーバ側に置いたデータと、ノートPCのデータの同期も必要。
このデータ同期はDropboxをやWindows Live Syncを使うことで解決できそうです。こうすれば仮想デスクトップで操作し、保存した内容をノートPCのローカルデータとしてすぐに反映させることができるでしょう。
もし実際にこうした環境を構築することになったら、サーバはAmazon EC2を利用したらどうだろう、そうしたらどこからでも自分の仮想化されたデスクトップにアクセスできるようになるな、などと想像は膨らみます。こうしたデスクトップ仮想化サービス、いっそのことWindows Azure上でやってくれないでしょうかね。
新野淳一(「Publickey」 Blogger in Chief)
月刊誌の編集、フリーランスを経て、2000年に(株)アットマーク・アイティの設立に参加。2008年に@IT発行人を退任し、現在はPublickey編集長/Blogger in Chief。
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こちらでは、読者から寄せられた意見をピックアップして紹介します。
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Windows 7とWindows Server 2008 R2での組み合わせによる機能はいろいろ提供されている。
Windows XPと比べたときのWindows 7メリット、Windows Server 2003と比べたときのWindows Server 2008 R2のメリットは語ることができるしお客様に提案ができる。
だが、Windows Server 2008 R2とWindows 7の連携という観点からでは、語る言葉が見あたらない。その2つが連携することによって実現できることは、SIer企業として提供している既存製品でまかなうことができるので、その2製品を連携させる事のメリットで同時に2つを提案するっという姿は現実的ではないと私は思う。
Windows7はWindows7のメリットで、Windows Server2008R2はWindows Server2008R2のメリットで提案を行う。両者の連携によって生まれるメリットは付加価値的、付録的存在としか見えてこない。
各分野の賢人と、読者の意見が集う6つのテーマ一覧をぜひご覧ください。