コロナとの戦いでAIを意思決定に活用へ、国連機関が支援するグローバルなアライアンス

Stephanie Condon (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-07-13 11:20

 米国に拠点を置くシンクタンクと国連機関が後援する新しい連合組織が米国時間7月9日、新型コロナウイルスのパンデミックとの戦いにおいて、世界中の政策立案者が人工知能(AI)を活用できるよう支援する新たな取り組みを発表した。この新組織Collective and Augmented Intelligence Against Covid-19(CAIAC)は、新型コロナウイルス感染症に関する意思決定を導くために、AIと人間の専門知識の両方を利用するプラットフォームの構築に取り組んでいる。

 非営利のシンクタンクThe Future SocietyのAIイニシアチブの議長を務めるCyrus Hodes氏によると、CAIACは新型コロナウイルス感染症に関連するヘルス、社会、経済などのデータを網羅するデータセットを活用し、生み出される「この膨大な量のデータの意味を実際に理解できるようにする」計画だという。

 Hodes氏は米ZDNetに対し、「さまざまなデータセットとAIツールの助けを借りなければ、この問題は解決できないと思う」とし、「そのことは、世界中のほぼすべての人が理解している」と語った。

 The Future Societyはスタンフォード大学の「人間中心のAI研究所」(HAI)とともに、国連教育科学文化機関(UNESCO)とPatrick J. McGovern Foundationの支援を得て、CAIACの立ち上げを発表した。CAIACは、UNESCOやUN Global Pulse(「開発および援助プログラムでリアルタイムの監視、予測を実施できるようにする」ことを目指す国連のイニシアチブ)などの国際的な組織のエキスパートを迎えることを目指す諮問機関を立ち上げる。

 CAIACは、C3.aiやstability.ai、Element AI、Axis、GLG、Planetなどの民間パートナーと緊密に連携し、このプラットフォームを軌道に乗せようとしている。

 当初、CAIACはプラットフォームで以下の3つのユースケースに的を絞っており、特に国際的な組織に関連するユースケースに焦点を当てている。

  • 移動データと人工知能による感染連鎖の追跡。
  • 新型コロナウイルス感染症に関する不正確な情報の特定と対処。
  • 2次および3次のパンデミックの影響を最も受ける周縁地域の発見と、必要とされる適切な介入の展開。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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