検索キーワードで振り返る2005年

藤本京子(編集部)

2005-12-30 08:00

 2005年4月にオープンしたZDNet Japanでは、エンタープライズ向けのIT技術やサービスを中心としたトピックを扱ってきた。サイトの各ページのトップに検索枠が設けられているが、この検索枠からは読者が今どのようなテーマに興味を示しているのかを理解するための指標ともなる。今回は、ZDNet Japanの検索キーワードランキングから、2005年に注目された技術や企業を探ってみたい。

 まずは、製品や技術、サービスなどのキーワードランキングを見てみよう。

  1. Windows
  2. Linux
  3. Mac
  4. ITIL(IT Infrastructure Library)
  5. シンクライアント
  6. スパイウェア
  7. SOA(Service Oriented Architecture)
  8. Java
  9. オープンソース
  10. SNMP(Simple Network Management Protocol)

 1位と2位にランクインした「Windows」と「Linux」は、当然の結果と言える。そして3位となった「Mac」も、ZDNet Japanでは取り上げる頻度が若干低いものの、やはり注目に値する。この3つのキーワードは、2006年以降も検索頻度が高いと予想される。Windows関連では、「XP」「Vista」といった言葉も上位に入っていた。

 ただし、Macの検索結果数は、WindowsやLinuxの結果に比べると桁違いに低いため、2006年以降はZDNetにMacの記事を求めてやって来る読者が減る可能性もある。ちなみに、2005年12月27日時点でWindows、Linux、Macを検索した場合、Windows関連のニュース記事は500件(実は500件以上はカウントされないため、それ以上の記事が存在することになる)、Linuxは426件、Macは60件となっている。

 4位のITILは、英商務省がまとめた情報システムの運用管理に関するガイドラインで、このところ日本でもITILに取り組む企業が増えている。ZDNet Japanでは、コンピュータ・アソシエイツのITILエキスパート4人による「ITIL:インサイドストーリー」というブログがリレー連載形式で掲載されているので、ITILに興味のある人はぜひ一読いただきたい。

 5位の「シンクライアント」と8位の「Java」、9位の「オープンソース」は、2005年になって注目されたというわけではないが、常に話題となるキーワードだ。これらのキーワードから連想する企業といえばサン・マイクロシステムズだが、サンは2005年、Javaをはじめとするオープンソース化への動きを活発化させると共に(関連記事)、シンクライアントソリューション「Sun Ray」に関しても、伊藤忠テクノサイエンスやコクヨ、NTTコミュニケーションズとの協業に踏み切っている(関連記事)。

 7位のSOAは、ここ数年で特に注目度が高まっているキーワードだ。BEAやIBMなどの外資系ベンダーはもちろん、NEC日立製作所富士通などもSOAに基づいた製品を発表している。

 10位には「SNMP」がランクインした。SNMPとは、TCP/IPネットワークにおいて通信機器を管理するためのプロトコルだ。この用語をZDNet Japanで検索すると、リリースやホワイトペーパーの検索結果が20件以上となっているにも関わらず、ニュース記事としては8件しか取り扱っていない。この用語が10位にランクインしたということは、要チェックのキーワードなのかもしれない。

 さて、以下はおまけだが、検索キーワードの中から企業名だけをピックアップして並べてみた。

  1. マイクロソフト
  2. IBM
  3. NEC
  4. アップル
  5. サイボウズ
  6. BEA
  7. SAP
  8. シマンテック
  9. ヤフー
  10. 富士通

 やはりここでもマイクロソフトへの関心は高い。ランクインした企業の半数以上が外資系企業となっているが、日本企業の中ではNECが3位、昨日の記事ランキングにも登場したサイボウズも5位となっている。

 こうしたキーワードランキングも参考にした上で、ZDNet Japanでは2006年も読者の期待に応えられるコンテンツを提供していきたい。

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