何日か前にDoc Searlsと話をしていて、「Ubuntu」というDebianベースの新しいLinuxディストリビューションのことを教えてもらった。Ubutuを考えたのはMark Shuttleworthだが、おそらく彼を1番有名にしたのは宇宙飛行船ソユーズのチケットを買ったことだろう。南アフリカ出身のMarkは、デジタル認証技術を開発するThawteという会社を興し、それをVeriSignに売却して富を築いた。Markはまた、「School Tool」プログラムの開発にも深くかかわっている。これはオープンソースの教育機関向け管理プログラムだ。
Ubuntuは法人市場向けの製品ではなく、むしろIT部門のサポートが受けられないユーザーを想定してつくられている。同プログラムの紹介ページには、次のような説明が載っている:
Ubuntuは、自由に使えるオープンソースのオペレーティングシステムで、Debianと同じく多機能で、6カ月ごとにアップデートがリリースされます。また、これはユーザーとユーザビリティにはっきりと焦点を定めたものです。さらにセキュリティアップデートをかならず提供し、どのリリースも18カ月はサポートします。Ubuntuには最新のGnomeのほかに、選りすぐりのサーバ/デスクトップソフトウェアもバンドルされています。これらはすべて1枚のインストールCDに収められているので、それをインストールするだけですぐにデスクトップコンピュータを快適に使えるようになります。
Ubuntuのこの哲学は、他のLinuxディストリビューションに対してよく聞かれる不満を解消するものだ。なかでも以下の点はとくに重要といえる:
- 定期的なリリーススケジュール
- 一定したメンテナンス期間(この場合は18カ月)
- 無償で利用できること
DocはRussell BeattieやTom Adelsteinが書いたUbuntuのレビューを教えてくれた。2人とも、Ubuntuはインストールも簡単で、コードもきれいに書けていると指摘している。たとえば、トムは以下のように述べている:
「どんなに高価なディストリビューションでも使いたいと思えば、それも可能だが、それでも私はUbuntuを使い始めた。ふだんよく使うSkypeやその他いくつかのプログラムをインストールしたが、このディストリビューションは全体的にきちんと動作している」
私はまだUbuntuをインストールするチャンスがなく、実際にいじってみたこともないが、それでも興味は持っている。Ubuntuは、オープンソースの本当に素晴らしい点--つまり、いまのバージョンが気に入らなければ、自分で好きなものをつくってしまえるという点を浮き彫りにしている。