日立製作所は5月31日、システム運用管理ソフトウェア群「JP1 Version 8」を6月1日から販売開始することを発表した。最新版では、よりビジネスの観点に立ったシステム運用を実現することが目的となっている。
今回のJP1について、同社情報・通信グループでソフトウェア事業部長の中村孝男氏は「これまでは、ITレベルで運用プロセスのPDCA(Plan Check Do Action)サイクルを最適化が目的だったが、これからはビジネスの観点を取り入れて運用プロセスのPDCAサイクルを最適化する」と説明する。
「PDCAサイクルに基づいたシステム運用を最適化できる」と語る中村孝男氏
これまでのJP1は、サーバやストレージ、ネットワーク、OSといったプラットフォームやミドルウェア、アプリケーションを管理するが、今回のVersion 8は、WebサービスのレスポンスやJ2EEサーバのOSリソース消費量などの各種の事象も監視する。また「JP1/Integrated Management - Rule Operation」は、これらの事象を監視から確認、判断、対処までの一連の作業プロセスを、運用ノウハウに基づいてあらかじめ定義してある「ルール」に従って実行できるようになっている。
「従来のJP1はシステムの監視と対処を担うだけで、確認や判断は、対応する人間のスキルに依存していた。しかしVersion 8では、確認と判断もルールを定義することでシステム化できる」(ソフトウェア事業部システム管理ソフトウェア本部長の松田芳樹氏)
業務システムに障害が起きた際、システムからさまざまな情報を自動で収集することで、システムがもたらすサービス全体を確認してから、その時点での調査結果や確認結果に基づいて、最適な対応を自動的に判断する。Rule Operationと「JP1/Integrated Management - Planning Operation」では、これらのことがすべてシステムにより自動的に行うことができる。松田氏は、「主流になりつつあるSOA(サービス指向アーキテクチャ)で構築されたシステムでの問題発生から対処までの作業を効率化できる」と、そのメリットを強調する。
「経営とITは融合していくなかで、システム運用は単に基盤を管理するものから、ビジネスの観点を取り入れた“ビジネスレベル”という視点でビジネスプロセスやサービスを管理することが重要になってきている」(中村氏)
なお、現時点でJP1の監視できるウェブアプリケーションサーバは、同社製の「uCosminexus Application Server」だが、「WebLogicやWebSphereには対応する予定」(システム管理ソフトウェア設計部長の石井武夫氏)としている。
Version 8では、従来のJP1とはカテゴリを変えて、(1)モニタリング、(2)オートメーション、(3)ITコンプライアンス、(4)ファウンデーション――の4つのカテゴリにした。今回発表されたソフトと価格、出荷時期は以下の通り。
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