グーグル、「Android」用のネイティブコード開発キットをリリース

文:David Meyer(Special to CNET News) 翻訳校正:吉武稔夫、高森郁哉

2009-06-29 10:21

 Googleの携帯電話プラットフォーム「Android」の開発者向けに、ネイティブなアプリケーションを開発するためのキットがリリースされ、Android端末で稼働する高性能のアプリケーションを作成する手段が提供された。

 Android用のアプリケーションは、Java仮想マシンをエミュレートする「Dalvik」と呼ばれる仮想マシンを介して稼働する。米国時間6月25日にリリースされた「Android Native Development Kit(NDK)」により、開発者らはCやC++のネイティブコード言語を使って、「Android 1.5」アプリケーションのDalvik以外の部分を作成できるようになった。

 こうしたアプローチにより、一般的にパフォーマンスが大幅に向上するわけではないが、開発者がCやC++で書いた既存のコードをAndroid用のアプリケーションに再利用することが可能になる。

 AndroidエンジニアのDavid Turner氏は、Android開発者向けサイト内のブログに、Androidのソフトウェア開発キット(SDK)に付属するNDKはより高性能なアプリケーションを開発するのに使えるが、欠点もあると書いた。

 「アプリケーションはさらに複雑になるだろう。互換性が低くなり、フレームワークAPIの利用もできない。デバッグもより困難になるだろう。とはいえ、多くのメモリ割り当てを必要とせずCPU集約型で自己完結的な演算を行うアプリケーションの場合、パフォーマンスの向上と既存コードの再利用から恩恵を受けられる可能性がある。いくつか例を挙げると、信号処理、集中的な物理シミュレーション、ある種のデータ処理などだ」(Turner氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティ担当者に贈る、従業員のリテラシーが測れる「情報セキュリティ理解度チェックテスト」

  2. セキュリティ

    サイバー攻撃の“大規模感染”、調査でみえた2024年の脅威動向と課題解決策

  3. セキュリティ

    従業員のセキュリティ教育の成功に役立つ「従業員教育ToDoリスト」10ステップ

  4. セキュリティ

    IoTデバイスや重要インフラを標的としたサイバー攻撃が増加、2023年下半期グローバル脅威レポート

  5. セキュリティ

    急増する工場システムへのサイバー攻撃、現場の課題を解消し実効性あるOTセキュリティを実現するには

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]