IBMとRed Hatは、IBMのメインフレーム上で動くLinuxのプロモーションのため、提携関係を拡大している。
両社は先週「Red Hat Enterprise Linux 4」とIBMの「Integrated Facility for Linux」をパッケージ化すると発表した。Integrated Facility for Linuxは、メインフレームのパーティション内でLinuxを動作させるための製品だ。
これらの製品はこれまで別々に注文する必要があったが、顧客がそれを望んでいなかったと、IBMのScott Handy(ワールドワイドLinux担当バイスプレジデント)は言う。「今回の措置により、ユーザーらは魅力的な価格設定を期待していいだろう」と同氏は述べている。ただし、購入時にどの程度割引になるかを知りたいときは、IBMかそのパートナーに問い合わせる必要がある。
メインフレーム用のLinuxは比較的高価だ。あるRed Hatの年間サブスクリプション契約は、24時間サポート付きで1万8000ドルとなっている。
今日、LinuxはほとんどがIntelのXeonやAdvanced Micro Devices(AMD)のOpteronのようなx86プロセッサを搭載したサーバで利用されている。一方で、Hewlett-Packard(HP)とSilicon Graphics(SGI)は、IntelのItaniumを使ったシステム上でLinuxを普及させることに努めており、IBMも同様にメインフレームや同社のPowerプロセッサを搭載した2種類のサーバ製品上にLinuxを採用している。
Linuxとメインフレームは、新旧の技術という面白い組み合わせだが、IBMは両者の融合に非常に多くの投資を行っている。
「Linuxは、(メインフレームの)zSeriesの売上復活において、非常に大きなインパクトをもたらした」とHandyは述べ、IBMの売上の10%以上がハイエンドサーバ上でLinuxを動作させるものだと付け加えた。
IBMとRed Hatはまた、製品の共同マーケティングも展開していくつもりだと、Handyは述べた。
新しい分野に進出するための大きなハードルは、ソフトウェアのサポートだ。メインフレーム用のLinuxには、現在700のアプリケーションが存在するとHandyは説明する。IBMは、企業が自社のアプリケーションをメインフレームまたはPowerベースのサーバへ移行するのを助ける「Chiphopper」というプログラムを進めている。いまのところ、ソフトウェア企業らは、Chiphopperプログラムを使って100種類のアプリケーションをリリースしていると、同氏は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ