インテルは7月13日、ノートPCの8時間稼動を実現する時期を2010年としていた予測を上方修正し、2008年には実現できることを明らかにした。同社モビリティ事業本部副社長のムーリー・エデン氏が、ノートPC向けに消費電力を抑える半導体技術「Centrino」の今後の展開を語った。
Centrinoは、CPUと無線LANチップなどを含んだノートPC用の半導体技術であり、CPU(Pentium M)の動作周波数(と電圧)を動的に変更する技術に特徴がある。2006年第1四半期に発表する次版の「Yonah」(コード名)では、CPU内に2個のコアを搭載するデュアル・コア構成になる。
Yonahの際立った特徴は、設計プロセスに65ナノメートル(0.065マイクロメートル)・ルールを採用した点と、内蔵するL2キャッシュを2個のコアから共有する点である。キャッシュの容量の総量は2Mバイトで、2個のコアに対して合計2Mバイトのキャッシュ容量を動的に割り当てられる。
内蔵L2キャッシュの共有により、マルチコアの処理を高速化できる。コア同士が通信する際に、CPUの外部機構であるCPUバスやメインメモリ、キャッシュ・コヒーレンシ機構にアクセスすることなくコア同士が通信できるからである。