Intelの最高経営責任者(CEO)Paul Otellini氏は、同社が発売を予定するプロセッサを搭載した低価格の超薄型ノートパソコンがネットブックに代わって大きなトレンドになり、ネットブック市場をゆるがす発展を遂げるだろうと語った。
米国時間4月13日午後に行われた電話による2009年第1四半期決算発表で、同氏は、出荷が間近い消費者向け超低電圧(CULV)プロセッサについて驚くほど多弁だった。CULVプロセッサは、Appleの「MacBook Air」や発売されたばかりのDellの「Adamo」など価格が1700ドル以上の高級機に比べかなり価格の低い超薄型ノートパソコン向けだ。今後登場するであろうCULV搭載ノートパソコンのカテゴリを普及版MacBook Airと評する向きもある。
CULVチップは「Core」アーキテクチャに代表されるIntelの主流チップデザインをベースにする予定で、低価格のネットブック向けに性能を抑えた「Atom」プロセッサとは異なる。
Otellini氏は決算発表で、Intelは「CULV製品の出荷を心待ちにしている。これによって、非常に魅力的な価格で新しくておしゃれな薄型軽量ノートパソコンが数多く登場することになるだろう」と述べた。
また決算発表でOtellini氏はアナリストの質問に「2009年のノートパソコンの大きなトレンドは2009年半ば以降、CULV製品を使ったデザインの非常に優れた薄型軽量ノートパソコンになるだろう」と回答した。
Otellini氏は、「しかも、これらは非常に魅力的な価格になると思う。これまでこれらは高価な宝石のようなものだったが、主流の消費者価格帯まで下がるだろう」と述べる。
そしてOtellini氏はこうしたノートパソコンがネットブックとは異なる製品となるだろうと述べ、「ネットブックとノートパソコンには、より明白な特長の違いが出る(だろう)と見ている」と続けた。
ここで浮かぶであろう疑問は、性能のより優れた格好良いノートパソコンがあるのにHewlett Packardの「Mini 2140」のような500ドルのネットブックを買うだろうかという点だ。
Otellini氏はAtomプロセッサの新バージョンを予定していることも明らかにし、デュアルコアバージョンについて言及した。Atomにはすでにネットトップ(低価格デスクトップPC)向けのデュアルコア「330」があり、1つしかないデュアルコアのAtomプロセッサへ2つ目が加わることになりそうだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ