グーグルとセールスフォース、クラウドアプリケーションで提携拡大

文:Dawn Kawamoto(CNET News.com) 翻訳校正:湯木進悟

2008-12-09 08:30

 Salesforce.comおよびGoogleは米国時間12月8日、クラウドコンピューティングアプリケーション分野での、一連の開発者向けツールやサービスの提供を目指して、提携を拡大することを正式に発表した。

 「Force.com for Google App Engine」は、開発者が、クラウド向けのアプリケーションを作成するのを支援する目的で立ち上げられる。その仕組みは、以下のように説明されている。

 Force.com for Google App Engineは、「Python」のライブラリおよびテストハーネスとなっており、Google App Engineのアプリケーションから、Force.comのウェブサービスのAPIへとアクセス可能となる。一度、Google App Engineのアプリケーションへとインストールが完了するならば、そのアプリケーションは、Force.com上のウェブサービスのAPIを、シームレスに呼び出せるようになる。このAPIによって、Force.comの環境におけるデータ検索や操作を行うことができ、アプリケーション内部から、Force.comのプラットフォームを効率的に利用可能となる。

 Salesforce.comの最高経営責任者(CEO)であるMarc Benioff氏は、クラウドコンピューティングおよびオープンな環境という分野において、SalesforceとGoogleは、同じステージに立っていることを強調している。

 「われわれは、クラウドコンピューティングに対するオープンなビジョンを持っている。いまや開発者は、GoogleおよびSalesforce.comの双方が提供する、使いやすくて、スムーズな拡張性のあるクラウドコンピューティングインフラを活用できるようになり、強力なビジネスアプリケーションの作成および配布が可能になる」と、Benioff氏は語っている。

 今回の提携は、「Google Apps」をSalesforce.comのCRMアプリケーションに統合して提供することを目指し、SalesforceとGoogleが4月に結んだ提携関係の拡大を意味するものとなっている。

 すでに6月には、開発者が、Force.comの開発者向けプラットフォームから、Google Apps内のデータへとアクセス可能にする、「Force.com Toolkit for Google Data APIs」をSalesforceが立ち上げて、両社の提携強化が実現している。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI を活用した革新的な事例 62 選 課題と解決方法を一挙紹介

  2. セキュリティ

    新入社員に教えるべき情報セキュリティの基礎知識--企業全体を守るための基本ルールを徹底解説

  3. セキュリティ

    KADOKAWAらの事例に学ぶ、2024年サイバー攻撃の傾向と対策

  4. セキュリティ

    【マンガで解説】なぜ中小企業でも最新のセキュリティ対策を強化しなければいけないのか?

  5. ビジネスアプリケーション

    調査結果が示す、通信業界の「生成 AI 活用」インパクト--成果を達成する 4 つのユースケース

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]