グーグル、ウェブにおけるスピードの重要性を説く啓蒙サイトを開設へ

文:Tom Krazit(CNET News) 翻訳校正:編集部

2009-06-24 11:28

 ウェブに関しては、速ければ速いほどいい、ということに異論を唱える人はほとんどいないだろう。そして、Googleは、ウェブパブリッシャーがスピードのとりこになることを望んでいる。

 GoogleのプロダクトマネージャーであるRichard Rabbat氏によると、同社は米国時間6月23日、ウェブにおけるスピードの重要性を強調するために、新しいウェブサイトを立ち上げるという。ページの読み込みを高速化する方法を模索しているウェブマスターは、このサイトにアクセスして、さまざまなアドバイスや高速化方法を閲覧することができる。Googleの上級エンジニアであるBill Coughran氏とUrs Hoelzle氏は、この取り組みの内容を明らかにするブログ記事を投稿して、Googleの中核に密接で重要な話題に関するチュートリアルと立場表明を公開する予定だ。また、Googleの複数の幹部は、サンノゼで開催されるVelocityカンファレンスで、1週間を通してスピードに関する講演を行う。

 Googleはこの1年間にわたってすでに、ウェブをより高速で、より楽しめるものにする手段として、HTML 5やJavaScriptといった技術の普及に多大な時間を費やしている。Googleの検索エンジンにとって、スピードは長きにわたる最大の目標であり、Googleは折に触れて、その他大部分のインターネット企業とは対照的に、ユーザーが可能な限り高速に同社ドメインに出入りできるようにすることが目標だ、と豪語している。

 Googleは今、同社が習得してきた知識の一部を、外の世界と共有したいと考えている。Rabbat氏は、あるGoogleのエンジニアが最近行った実験に言及した。その実験では、一部の少数のユーザーに対して、Googleでのユーザー体験の速度を低下させた。すると、予想通り、ユーザーがGoogleに戻ってくる確率は低くなった。Googleはすでに、ウェブパブリッシャーが「Page Speed」と呼ばれる「Firefox」プラグインを用いて自らのサイトをテストし、スピードを低下させている要因を検出するのを支援している。Yahooも、「YSlow」を使って同様の試みを行っている。

 Googleは、HTML 5への取り組みを通してプロトコルの近代化に努めているだけでなく、世界各国の政府にブロードバンドインターネット接続へのアクセスを改善するよう呼びかけるセクションを、新ページに設けることも計画している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. 運用管理

    メールアラートは廃止すべき時が来た! IT運用担当者がゆとりを取り戻す5つの方法

  2. ビジネスアプリケーション

    新規アポ率が従来の20倍になった、中小企業のDX奮闘記--ツール活用と効率化がカギ

  3. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

  4. セキュリティ

    AIサイバー攻撃の増加でフォーティネットが提言、高いセキュリティ意識を実現するトレーニングの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    カスタマーサポート業務で生成AIはどう使えるか、代表的な活用場面を解説

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]