「Firefox」ユーザーは1年以上前から、Mozillaの「Weave」アドオンを通してブラウザの同期化を利用することができる。現在もベータ段階にある同アドオンの最新版では、新たな名称と機能向上によって、Firefoxとの連携が強化される見込みとなっている。
「Firefox Sync 1.3」の正式版には、「Firefox Mobile(Fennec)」のサポート、より多くのFirefoxの設定を同期する機能、データ消失防止のため初めての同期前に実行するブックマークバックアップ、インターフェースおよびパフォーマンスの大幅な向上が盛り込まれる予定だ。アカウント作成は「ウィザード」の刷新でより容易になり、ベータ版の更新履歴を見ると、既存機能の多くも改善されていることが分かる。
そのほかの興味深い変更点の1つとして、このバージョンでは、新たにJavaScriptベースの暗号ラッパー(crypto wrapper)が搭載される予定であることが挙げられる。Mozillaによると、この暗号ラッパーは「Mac」の64ビットデスクトップコンピュータと「Linux PPC」デスクトップコンピュータ、さらには「Android」搭載携帯電話や「Palm Pre」を含む複数のモバイルデバイスを対象に実験的に同期化を可能にするという。
Firefox開発者であるTony Chung氏は自身のブログでこれらの変更点を発表すると共に、Mozillaは「Firefox Sync 2.0」を「Firefox 4」に統合する予定である、とコメント欄で述べた。Firefox 4は現行版Firefoxに対するメジャーアップデートで、現在のところ、2010年11月頃のリリースが予定されている。
Weaveの名称を変更する計画は、開発者コミュニティーの一部で議論を呼んだ。なぜなら、同アドオンはMozillaのほかの2つのプログラム、つまり電子メールクライアントの「Thunderbird」と「SeaMonkey」(「Netscape Communicator」の後継に当たる)で少なくとも部分的に機能しているからだ。
最新のFirefox Sync 1.3ベータ版は現在、MozillaのWeaveウェブサイトで公開されている。緑色のバーの「Experimental version」をクリックすると、ベータ版をダウンロードできる。Mozilla Weaveの安定版はここから入手可能となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ