Mozilla Labsでユーザーエクスペリエンスを統括するAza Raskin氏は、米国時間7月23日、ユーザーが開いたブラウザのタブの管理方法を劇的に変えるという新しいプロジェクト、「Tab Candy」について明らかにした。
Tab Candyは拡張機能ではなく、Raskin氏およびそのチームが「Firefox」の今後のバージョンに組み込もうと計画している新しい機能だ。簡単に言うと、デスクトップのようなワークスペースを作って、ユーザーが開いたタブをそこでグループ分けして整理できるようにするものだ。各グループはFirefoxを別々のインスタンスとして起動したのと同じように機能する。例えば、50件のタブを開いていてそのうち5件をTab Candyで1つのグループにまとめたとしよう。これを開くとグループに含まれる5件だけがブラウザのタブに並んだ状態になり、残りの45件は表示されない。このようにしてメインのグループとサブグループの間を自由に行き来できるが、(複数のFirefoxを起動して)いくつものウィンドウを開いておく必要はない。
ここまで柔軟に組織化できれば、ネットブックのように画面の小さいデバイスでも開いたタブの管理がずっと容易になると、Raskin氏は熱心に説いている。Mozillaは、画面上で占有できる面積がもっと限られているモバイル機器向けブラウザの開発にも取り組んでいるが、ここでも同じ考え方を適用できるはずだ。
Tab Candyはまだ開発中で、意欲的なアルファ版テスター向けに公開されているFirefoxの実験版でのみ利用できる。現在のところ、タブ整理がTab Candyの唯一の機能だが、検索、プライベートブラウジングセッションとして設定できるクラスタ、タブグループの公開およびプライベート共有など、ほかにも多くの機能が登場する予定だ。Raskin氏はさらに、Firefoxの拡張機能と融合させてTab Candyのタブクラスタにユーティリティを追加することや、メモリを無駄に消費しないよう長い間使っていないタブを休止状態にする機能の実装などを構想しており、一部をデモビデオで詳しく説明している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。