Check Point Software Technologiesでは、侵入予知ソフトウェア企業のSourcefireを2億2500万ドルで買収する計画だ。今回の買収は、Check Point Software Technologiesの中核事業であるファイアウォールやVPNビジネスを拡張するためとみられている。
Check Pointにとって今回の決断は、セキュリティ技術を自社で構築するのではなく、買収によって得たという点において、非常に珍しいケースとなっている。Sourcefireを買収した背景として、Cisco SystemsやJuniper Networksなどのネットワーク大手企業や、セキュリティにこれまで以上に注力しているMicrosoftからの圧力に、Check Pointが抵抗しようとしたとの見方が可能だ。
買収において、Check Pointは2億2500万ドルを現金で支払い、Sourcefireのストックオプションを引き受ける予定だ。買収は2006年の第1四半期にも完了する見込みだが、株主と司法当局の承認が必要となる。
「Check Pointは過去2年にわたって、主に提供していたゲートウェイ向けセキュリティソリューションから、ゲートウェイ/内部/Web/エンドポイントでのセキュリティに向けた完全な統合アーキテクチャの提供へと、戦略を拡大してきた」と、Check Point最高経営責任者(CEO)のGil Shwedは声明で述べている。「Sourcefireの買収は、この拡大された戦略を、われわれが持つ一連の攻撃予知インテリジェント化技術の強化とともに、最も包括的な内部セキュリティソリューション製品の提供で展開することにおいて、重要な意味を持つ」(Shwed)
米メリーランド州にある未公開企業のSourcefireは、同社の「Snort」と呼ばれるオープンソースの攻撃予知(IPS)ならびに攻撃検知(IDS)技術、さらにリアルタイムのネットワーク侵入検知センサーをベースにしたセキュリティアプライアンスを開発している。
買収による効果
「われわれは単独の企業としてSourcefireを運営してきた。だがCheck Pointとのシナジー効果は非常に明白だ」と、Sourcefireの最高経営責任者(CEO)のWayne Jacksonは述べている。「統合後の会社は、単体の企業よりも多くのチャンスを得ることになる。われわれは、2000以上のチャネルパートナーを得ることになるだろう。われわれのチャネルパートナー数は現在100でしかない」(Jackson)
Check Pointでは、2006年におけるSourcefireの売上は、Check Point全体の6〜8%になると見込んでいると、Shwedはインタビューで答えている。
「Sourcefireは、われわれの製品ラインと合致する」とShwedは述べている。「今後は、単一の統合された管理製品を提供する予定だ。そして、各製品と密接に結びついた技術をさらに組み込んでいきたいと思う」(Shwed)
Shwedは、統合された管理製品の登場までに半年から1年の期間を要すると見積もっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ