Duke Energyとスマートグリッド企業のGridPointは米国時間3月27日、電力網に過剰な負担をかけずにプラグインハイブリッド車を充電できる方法を見つけたと発表した。
両社はGridPointの「SmartGrid Platform」機器を使用してハイブリッド車を午後10時以降に充電するテストを完了したと述べた。
1日のどの時間帯にプラグインハイブリッド車を充電するかというのはきわめて重大な問題だ。
オークリッジ国立研究所(ORNL)は3月に入って、プラグインハイブリッド車の充電に関してはタイミングがすべてであるとする研究成果を発表した。
最悪のシナリオでは、米国はプラグインハイブリッド車に対応するために新たに160基の発電所を建設する必要が出てくる。これはハイブリッド車のオーナーが電力網の電力需要のピーク時間帯の最後に当たる午後5時に充電した場合だ。
しかし研究の著者であるStan Hadley氏によると、充電時間帯をずらすスマートグリッド技術を使用してハイブリッド車の充電を午後10時以降に始めるようにすれば、米国が新たに建設する必要のある発電所の数は0〜8基で済む。
Duke Energyのエンジニアたちはまさにこれを実現したのだ。彼らはGridPointのテクノロジを使用して、オーナーが自動車のプラグを接続した時間ではなくて、午後10時に充電が開始されるようにした。
「PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle:プラグインハイブリッド車)が市場に普及してくるので、スマートチャージングはDukeやその他のあらゆる電力会社にとって不可欠な機能である。この機能によって、われわれはピーク時間帯の電力網への負担を減らし、送信電力レートを低く抑えることができる」とDuke Energyの最高技術責任者(CTO)であるDavid Mohler氏は声明で述べている。Mohler氏は2007年10月にGridPointの取締役に就任した。
GridPointの最高執行責任者(COO)であるKarl Lewis氏は、以前のCNET News.comとのインタビューで、米国の電力会社は予想されるプラグインハイブリッド車の成長によって電力網にかかる負担に対してまったく準備をしていないと語っていた。
「今から2、3年後、もし2万台か3万台、ひょっとすると5万台の再充電可能な自動車のプラグが突然夜間に電力網に接続されたら、電力会社はそれに対応しなければならないし、さもなければ深刻な問題を引き起こすことになるだろう」とLewis氏は10月のインタビューで語っていた。「プラグインハイブリッド車は今後大いに注目されるだろう。それは電力会社にとっては大津波の到来を意味する」(Lewis氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ