Google-DoubleClick連合は決算発表を順調に乗り切り、3月31日締めの四半期で健全な51億9000万ドルの売上高と15億5000万ドルの営業利益を報告した。このペースなら通期の売上高250億ドル突破に向かって順調に進んでいるといえる。同社には現金で120億ドル以上の蓄えがある。株価は太平洋夏時間午後3時30分時点で、営業時間後取引によって76ドル(約17%)値上がりしている。また、米国における検索シェアもほぼ60%に達している。つまり、Googleではすべてが順調である。
Yahooは米国時間4月22日に第1四半期の決算を発表するが、同社から送られているシグナルを解釈すると業績は証券アナリストから見て及第点のものになるようだ。以前に同社は売上高の見通しについて12億8000万〜13億8000万ドルの予測レンジになる見込みだと述べていた。参考までに、Yahooの2007年通期の売上高は69億7000万ドルであり営業利益は6億9500万ドルだった。また、2007年第4四半期の売上高は18億3000万ドルだった。
Yahooの事業は好調であり、利益を上げているが、Googleは2007年第4四半期だけで48億3000万ドルの売上高を計上している。要するに、Googleは潤沢な広告、検索分野でYahooとMicrosoftを圧倒しているのである。
一方Microsoftは、現在のビジネスの組み合わせで特に問題なく事業を展開しているが、Google、Yahoo、Salesforce.comなどの企業が事業を展開しているクラウドが「Windows」や「Microsoft Office」の事業に対する認識やその将来に影響を与えており、その意味で多少の圧迫を受けつつある。Microsoftは2008年6月30日締めの会計年度で売上高が599億ドル〜605億ドル、営業利益が242億ドル〜244億ドルになる見通しである。
Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏は決算発表でYahooと進めている広告の「テスト」についても言及し、「Yahooと一緒に仕事をするのはすばらしいことであり、われわれもYahooの人々が非常に気に入っている」と述べた。Wall Street Journalは17日、Yahooは中核的な広告検索ビジネスをGoogleにアウトソーシングする取引で合意が間近であると伝えた。