Gartnerが米国時間5月20日に発表した調査リポートによれば、世界の携帯電話販売台数は、2009年第1四半期(1-3月期)に減少傾向をたどったものの、スマートフォンの販売台数は、景気悪化にもかかわらず、増加を続けたという。
このニュースは、それほど大きな衝撃ではない。すでにNokiaを始めとする携帯電話メーカーが、2009年第1四半期に、厳しい内容の決算を発表していた。しかしながら、2008年第1四半期と比較して、12.7%のシェア増加を見せたスマートフォンの販売台数が、業界にとっては、いくぶん希望を与えるものとなっている。
タッチスクリーンを採用するデバイスが、この販売台数増加をけん引しているようであり、Appleの「iPhone 3G」は、前年同期比で、市場シェアを倍増させている。Appleは、2009年第1四半期中に、390万台のiPhoneを出荷し、10.8%のスマートフォン市場シェアを確保した。
携帯電話市場全体で見るならば、2009年第1四半期には、およそ2億6900万台の携帯電話が販売された。この販売台数は、2008年第4四半期(10-12月期)よりも、約14.5%の減少であり、前年同期比では約9.4%減となっている。
Nokiaは、同市場シェアの約36%を占めて、引き続きシェアトップの座を維持したものの、前年同期比で3ポイント減となっている。一方、サムスンの販売台数は順調に増加し、同市場で2位となる、19.1%のシェアを確保するに至っている。2008年第1四半期におけるサムスンの市場シェアは、14.4%にとどまっていた。世界の携帯電話メーカーの上位5位には、他にLG、Motorola、Sony Ericssonが名を連ねている。
スマートフォン市場では、Appleが、業界で最大の成長率を示しているものの、Nokiaは、引き続き、同市場でも世界トップシェアのスマートフォンメーカーとしての座を堅持している。スマートフォン市場におけるNokiaのシェアは、41.2%となっている。だが、同社のスマートフォン市場シェアは、減少の一途をたどってきた。2008年末時点での同社のシェアは、45.1%となっていた。Apple以外では、Research In Motion(RIM)も、2009年第1四半期に大きな伸びを見せた。RIMの「BlackBerry」シリーズのデバイスは、スマートフォン市場全体で、ほぼ20%のシェアを確保するに至っている。
スマートフォン販売台数の急増は、とりわけ、新たな「Palm Pre」の販売で成功を収めることを狙う、Palmなどの企業にとっては、良い知らせである。Palm Preは、当初はSprintのネットワークに限定して、6月6日に発売される。1月にラスべガスで開催された2009 International Consumer Electronics Show(CES)にて発表されて以来、Palm Preは、大きな話題となってきた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ