ソリッドステートドライブ(SSD)は、「Windows 7」で花開くことになるだろうか?Microsoftは、今週開催されるWindows Hardware Engineering Conference(WinHEC)にて、この件に関する発表を行う予定である。
Microsoftは、米国時間11月5日に、ロサンゼルスでスタートする「WinHEC 2008」において、SSDの全面サポートや、Windows 7でのネットブックのサポートなどを、正式に明らかにする予定である。
WinHECの要約には、「Windows 7で向上するSSD」というタイトルが並んでおり、「SSDを搭載するPCシステムの出荷台数が増加している」ゆえに、Microsoftは「ATAを始めとする標準化されたコマンドセットへのアップデートに、Windowsで十分に対応するための強化」を図っていくつもりであると述べている。
Microsoftは、PCストレージデバイスのデータ転送規格として、現在最も用いられているシリアルATA(SATA)に言及している。多くの新しいハードドライブには、SATA II規格が採用されるようになっており、最新のSSDも、この規格がベースとなっている。
SSDには最近まで、より理論的には低速で旧規格のパラレルATA(PATA)が、主に用いられていた。しかしながら、最新のDellの「Latitude E4200」や、HPの「EliteBook 2530p」といった超小型軽量ノートPCには、SATA II規格のドライブが採用されている。
WindowsストレージプラットフォームチームのシニアプログラムマネージャーであるFrank Shu氏のコメントによれば、(WinHECの)トピックには、「ファイル最適化」や「SSDの将来に関する展望と、Windowsが果たす役割」などの内容が含まれている。
MicrosoftのPC3チームでシニアリードプログラムマネージャーを務めるLeon Braginski氏は、「Windows 7に対応した、フラッシュベースのネットブックを設計する」と題する別のセッションで、Windows 7を活用して、どのようにフラッシュベースのネットブック設計を進められるのかが取り上げられることを明らかにしている。要約では「特定のワークロード容量に基づき、どのようにフラッシュベースのネットブックの利用期間を測定可能となるのか、説明がなされる予定である」と説明されている。
同セッションでは、「Windows 7へとアップデートされた、フラッシュベースのPCの設計ガイドライン改訂版が発表される」という。
別のSSDに関連した演説としては、「ディスクドライブは去りゆくのか?」と題する、Seagateによるものがある。Seagateは、SSDプラットフォームやハイブリッドハードディスクドライブ(HDD)、その他の話題についての演説を行う予定である。
フラッシュメモリドライブ販売大手のSanDiskは、PCで採用されているマルチレベルセル(MLC)NANDについて語る予定である。MLC技術により、SSDメーカーは、より大容量のドライブを低価格で製造可能となる。最新の128Gバイトの大容量SSDは、MLCがベースとなっている。
SanDiskは「コスト削減こそ、SSD普及への大きな課題であることに、多くのアナリストが意見の一致を見ており、そのコスト削減のカギを握っているのが、MLC技術の採用である」との声明を出している。
また、SanDiskは「ほかでもないPCこそ、高いランダム書き込み性能、小さなブロックサイズ、長い耐用寿命などの特徴と相まって、MLCベースのフラッシュの利用を大きく前進させるものとなる。SanDiskは、(中略)SSDの寿命を正確に測定する目的で、『Longterm Data Endurance(LDE)』指標を最初に提唱した。LDEは、顧客がその用途に応じて、SSDの寿命を推し量れるようにしてくれる」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ