電子メールではなく、インスタントメッセージ(IM)サービスを使用するフィッシング詐欺が増加していることが、最新の調査結果で明らかになった。
Anti-Phishing Working Group(APWG)によると、電子メールを使わないフィッシング詐欺の発生件数が3カ月連続で増加しているという。APWGはフィッシング詐欺の動向を調査している非営利団体で、2月の調査結果レポートを先週発表した。
同報告書には「フィッシング詐欺犯は、エンドユーザーの情報を入手するための新たな手法を使い始めている」と書かれている。「これまでのフィッシング詐欺は、電子メールやウェブサイトを使うものだった。近頃は、IMを使って情報を盗み出す手口が、頻繁に使われるようになっている」(同報告書)
フィッシング詐欺のこれまでの典型的な手口は、銀行やオンライン小売業者など、正当な企業から送信されたように見える電子メールをユーザーに送るというものだった。メッセージは、ユーザーをだまして偽のウェブサイトへ誘導するように仕組まれており、ユーザーは偽サイトで機密性の高い個人情報を入力するよう求められる。
Yahooも先週、「Yahoo Messenger」サービスがフィッシングの標的となっていることを認めた。同社によれば、攻撃者は偽のウェブサイトへのリンクを含むメッセージを、サービス利用者に送りつけるという。この偽サイトはYahooの公式サイトと酷似しており、ユーザーにYahoo IDおよびパスワードを入力してログインさせようと試みる。このフィッシングメッセージは、受信者が登録している友人から送られてきたかのように見える。
APWGはレポートの中で、電子メールを使わないフィッシングの手口をほかに2つ紹介している。
「ルアー(疑似餌)を使わないフィッシングがより一般的な攻撃方法となりつつある。最も一般的なのは、悪意のあるコードをユーザーのPCに送りつけて、hostsファイルを上書きしてしまうというものだ。この結果、ユーザーが人気ウェブサイトにアクセスしようとすると、偽装サイトに誘導されてしまう。DNS(Domain Name System)サーバを不正に操作して、悪質なウェブサイトにユーザーをアクセスさせる方法もある」(同レポート)
セキュリティ対策企業各社は、DNSサーバに不正な情報をキャッシュさせる手口を「pharming(ファーミング)」と呼び、ユーザーに注意を呼びかけている。
また同レポートによると、ユーザーが受け取るフィッシングメールの数は、以前ほどの勢いでは増えていないという。2月に入って同組織に新しく報告されたフィッシングメールの数は、前月比2%増の1万3141件だった。また、1月には2578件だったフィッシングサイトの数は、2月にはわずか1.8%増の2625件となっている。
同レポートによると2004年7月以降、フィッシングの発生件数は、毎月26%のペースで増加しているという。ただし、この数値は、インターネットユーザーから寄せられた報告に基づいて算出されているため、正確な数を示しているわけではない。発生件数が増加したというより、APWGとその活動の認知度が単に向上したと考える方が正しいかもしれない。2005年1月から2月にかけてのフィッシング報告数の増加がこれほど少なかった理由は明らかでない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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