携帯電話が多機能デジタル端末となりつつある現在、盗難や置忘れなどで携帯電話を失くした場合に、ハッカーや不正アクセスからの保護が必要となってきている。このような背景から、業界団体Trusted Computing Group(TCG)は、携帯端末向けにハードウェアベースのセキュリティ標準仕様を策定することを提案した。
Nokia、Motorola、Intel、Samsung、VeriSign、Vodafoneなどの大手が参加しているTCGは米国時間27日、Cellular Telecommunications & Internet Association(CTIA)が後援するカンファレンスにて、この計画を発表した。TCGはすでに、同様の仕様をPCやサーバ向けに策定している。
携帯電話は音声通話に加え、撮影、スケジュール管理、テキストメッセージ、電子メールなど、さまざまな用途に使われている。さらに、近い将来には財布代わりになるといわれている。業界に詳しい専門家らは、ユーザーは買い物の際、クレジットカードではなく、支払い機能を持つ電話を使うようになると見ている。この場合、端末のセキュリティ対策はさらに重要となる。
「適切なセキュリティで保護しない限り、携帯電話はハッカーや悪意あるソフトウェアの標的になるだろう」と、Nokiaのシニアテクノロジーマネージャであり、TCGで携帯電話作業部会の会長も務めるJanne Uusilehtoは言う。「ハードウェアベースのセキュリティ対策のメリットは、ユーザーが、個人データの保護を携帯電話に任せにできる点だ」(Uusilehto)
TCGによれば、規格案には、ユーザーデータの保護だけでなく、エンターテインメント業界からの要望である著作権の保護も盛り込まれているという。デジタル著作権管理機能と一般に呼ばれるこの機能により、視聴が制限されたコンテンツへのアクセスが携帯電話から可能になるだけでなく、端末上でのコンテンツの再生に制限を加えることができる。
さらに、携帯電話事業者のメリットとして、自社が提供する端末を管理できる点をTCGでは挙げている。携帯電話事業者は、端末を自社回線網に制限し、その端末が利用できるサービスやソフトウェアを管理できる。だが、消費者団体はこのような選択肢と自由の制限に対して異議を唱えている。
TCGの計画は、携帯電話のハードウェアが、Trusted Platform Module(TPM)と同様の機能をサポートすることを要求している。TPMはPC/サーバ向けに設計されたセキュリティチップで、認証、ストレージ保護、電子メール保護などのさまざまなセキュリティ機能を可能にする。携帯電話はPCよりはるかに小型であることから、TPMもこれに合わせて作りかえる必要がある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
関連情報
-
Windows Mobileと携帯電話からSSL-VPNを使う--米Aventailが新ファームを投入
SSL-VPN装置を開発する米Aventailは2005年第4四半期、PDAや携帯電話から社内情報システムにアクセスするための機能を付加したファームウェアの新版「ASAP 8.6」を出荷する。 - ダブルクリック、携帯電話向け販促サイト構築ツールの新版「MobileMK 1.3」を発表
- サン、携帯電話業界の大手企業とJava技術の提携を拡大
- 携帯電話ウイルス「Commwarrior」、感染被害拡大中
「セキュリティ」 の新着情報
-
日本IBM、ICカードや生体認証デバイスに対応したアクセス管理製品の新バージョン
日本IBMは、アクセス管理ソフトウェアの最新版である「IBM Tivoli Access Manager for Enterprise Single Sign-On V8.1」を発... - IE 7のゼロデイ脆弱性に攻撃コードが公開される
- Operaにセキュリティパッチ--「極めて重大」な脆弱性を修正
- 「iPhone」と「iPod touch」を狙う危険なワームが出現
- マイクロソフト、「IE」のCSS処理に関する脆弱性を調査中と発表
- セキュリティ 一覧へ »
「セキュリティ」 のバックナンバー
-
iモードブラウザ2.0の「かんたん認証」を利用した不正アクセス手法が発見される
HASHコンサルティングは、NTTドコモのiモードIDを利用した認証機能(かんたんログイン)について、不正アクセスが可能となる場合があると発表した。 -
「iPhone」と「iPod touch」を狙う危険なワームが出現
-
マイクロソフト、「IE」のCSS処理に関する脆弱性を調査中と発表
-
シスコ、「iPhone」向けの無料セキュリティアプリ「Cisco SIO To Go」を提供へ
-
OSSTech、OpenLDAPを製品パッケージ化--性能向上で商用版からの置き換え狙う
- セキュリティ 一覧へ »
-
【導入事例集】多業種から評価されているWeb会議システム、24社の導入事例をご紹介
- 日本モバイルインターネット端末市場分析 〜2008〜2012年のMID及びスマートフォン...
- BIベンダーの選び方 −BIベンダー選定のための評価フレームワーク
- POSデータを活用し、売上アップを導く「分析力」とは?
- ストレージ問題の課題に対する解決方法
- 【日産自動車:BI導入事例】連結対象の36社からの情報を元に車種別損益管理を実現
- iPhoneをビジネスで活用する時代へ〜ビジネス&モバイルのミライ〜
- 企業コスト削減の傾向と対策 〜最新アプローチのトレンド〜
- HP LeftHandが仮想化環境の構築の効率を向上させた3社の事例集
- 中堅企業におけるテクノロジーと成長
企画特集
-
大丈夫?あなたの会社のセキュリティ対策
中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティを考える -
企業ITシステムの企画、構築、運用のイロハ
戦略的なITシステムのために、今考えるべきポイント -
グリー、3人のエンジニアが語る仕事への想い
連載第2話、元SIerに聞くリニューアルと開発の舞台裏 -
高まるiSCSIストレージへの注目度
ストレージシステムの4つの課題とiSCSI導入のメリット -
電力に"ふた"をする独自の省エネ機能とは!?
動的に電力割り当ても可能なHPの最新鋭ブレードに迫る -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
【最終警告】パンデミック対策特集
サービス品質を保証するためのリスクマネジメントとは -
―エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新―
ハンゲームの社長が語る・人材とサービスの在り方 -
100万円で実現!中小企業の情報漏えい対策
中小企業の課題!?セキュリティ管理者不在でも大丈夫 -
急増するオンライン犯罪への解決策!
オンラインサービス保護ソリューション -
J-SOX法制定により内部統制の整備が急務に
重要性高まるActive Directoryの課題と対処法を公開中 -
容量制限によるメール消去は一切無し!
全てを保存するメールセキュリティSaaSが登場
ZDNet Japan イベント
- 開催日:2009年11月26日(木)
- イベント一覧へ»
-
11. Lock分析とWait分析
この3分間のビデオでは、アプリケーションのクリティカルセクションを分... -
12. 高度な診断
この3分間のビデオでは、Intel parallel Composerが、Intel C++コンパイ...
新着企業動向
-
kotobank、収録する辞書情報の一部提供を開始 第一弾 「@nifty辞書」に39辞書・37万語の情...
ECナビ -
ポイントは、『シンプル&セキュア』、限れたリソースで効果的にセキュリティを高める方法
ミラポイントジャパン -
【EMC Mail News】シスコ、EMC、VMwareの3社が新しい連合組織「Virtual Computing Environme...
EMCジャパン -
メールセキュリティSaaS『Mail Luck!セキュアタイプゲートウェイ』
NTTPCコミュニケーションズ(ネットワーク事業部) - 企業動向一覧へ»
