米国サンフランシスコにて開催中の「Symantec VISION 2006」3日目となる5月10日、基調講演に立ったSymantecのコンシューマー製品兼ソリューション担当シニアバイスプレジデント Enrique Salem氏は、同社の提唱する次世代のセキュリティコンセプト「Security 2.0」について語った。
Security 2.0は、Symantecが製品やサービスの方向性として打ち出した新たなコンセプトだ。「Security 2.0によってユーザーは、システムやデータの安全性はもちろん、オンライン取引における信頼性や利便性、検索結果でのサイトの安全性確認、ID保護などが可能となる」とSalem氏は述べた。
Security 2.0について説明するSymantecのEnrique Salem氏
その一環としてSymantecは、Security 2.0をウェブ上のポータルとして展開する予定だ。ポータルの機能の一例としてSalem氏は、ウェブ検索を実行した際に、検索結果のリンク先が安全なサイトかどうかを表示する機能を披露した。
このポータルサイトにアクセスする際には、二重認証で安全性を確保する。いったんこのポータル内に入れば、安全な環境でさまざまなサービスに簡単にアクセスできるよう、例えばECサイトやオンラインバンクなどと提携し、提携先のサイトには認証プロセスなしでアクセスできるようにするといったサービスも予定している。ただし、ポータルサイトの具体的な提供時期などは明らかにしていない。
Salem氏は、「ある調査では、ネット上で個人情報を入力することを恐れているユーザーが53%、オンラインバンキングで入金することを止めたユーザーが14%という結果がでている。これではオンライン取引の市場が縮小してしまう」と警告した上で、「Security 2.0では、BtoB、BtoC、CtoCなどのすべてのオンライン取引が安全に行われるようになる」と述べた。
Security 2.0のコンセプトの元で最初に製品化されるのは、2006年9月に発表予定のセキュリティソフト「Voyager」(コードネーム)だ。Voyagerは、オンラインでのトランザクション管理を行うソフトで、パスワードの安全性確認や、危険なサイトにアクセスしようとすると警告を与える機能などがついている。
Voyagerのデモでは、万が一悪意を持ったハッカーにPC上の動きが丸見えになってしまう「クライムウェア」がインストールされてしまった場合も、ECサイトのレジなど重要な取引が行われる場面になるとハッカーからは何も見えなくなってしまう機能が紹介された。
Salem氏はVoyagerの特徴として、「サイトの安全性を確認するウェブプロテクションやクライムウェアからのプロテクション、そしてパスワードなどの機密情報の管理が容易になる」と説明した。
Security 2.0の製品第2弾も年内には発表が予定されている。それは、夏にベータ版が登場する予定の「Genesis」(コードネーム)だ。Salem氏はGenesisを「次世代のPC向けセキュリティ製品」と位置づけている。具体的には、現在同社が提供している「Norton Internet Security」のように、ウイルスやスパイウェアなどからシステムを守る機能はもちろんのこと、デジタルコンテンツを安全に保管して検索できるメディアプロテクション機能、Voyagerの要素を取り込んだトランザクションプロテクション機能、そしてPCのパフォーマンスを最適化する機能などが提供される。「これほど広範囲に渡る機能をひとつの製品で提供するのははじめてだ」とSalem氏は言う。
Genesisは、パッケージ製品としてCDでも入手可能だが、基本的にはサービスとして提供される予定だ。ソフトウェアのアップデートなどはすべてインターネットを通じて提供される。
Salem氏は、「脅威の範囲が常に変化していることを把握しなくてはならない。昔、ハッカーは自分の腕自慢のためにハッキングしていただけだったのが、今ではハッカーの目的も悪意を持った金銭狙いの攻撃が中心となっている。だからといってインターネットの使用を止めるわけにはいかない」と話す。同氏は続けて、「オンライン取引の安全性を確保するのが、業界リーダーでもあるSymantecの役目。それをSecurity 2.0で実現したい」と述べた。
「通信」 の新着情報
-
エイケア・システムズ、メール配信サービスとTwitterの連携を開始
エイケア・システムズは、メール配信システム「MailPublisher」が配信するメールのタイトルを、Twitterに自動投稿する連携サ... - ベライゾンビジネス、仮想私設LANサービスを国内で提供--世界31カ国に拠点
- 「勘違いするな、MSのクラウドへの本気度は100%だ」--バルマーCEO、ほえる
- ネットの「2011年問題」?--IPアドレス枯渇対応チェックリスト公開
- 日立情報、自治体向けSaaS発表--小規模な自治体向けに規模別サービスを用意
- 通信 一覧へ »
「セキュリティ」 のバックナンバー
-
日本PGP、ホワイトリスト活用するデータ保護とアプリ制御の新製品を発表
日本PGPは11月6日、データ保護および暗号化ソフトウェア「PGP Endpoint Device Control」の提供を発表。あわせて、アプリケーションを制御するソフトウェア「PGP Endpoint Application Control」も発表している。 -
TLSとSSLにゼロデイ脆弱性--セキュリティ研究家が明らかに
-
MS、11月の月例パッチで「Windows」「Office」の脆弱性を修正すると事前通知
-
モジラ、「Firefox 3.5.5」をリリース--3件のバグに対応
-
三井住友銀行、投資銀行部門のEUC基盤でセキュリティ対策強化
- セキュリティ 一覧へ »
-
日本モバイルインターネット端末市場分析 〜2008〜2012年のMID及びスマートフォン...
- 中堅企業におけるテクノロジーと成長
- 企業コスト削減の傾向と対策 〜最新アプローチのトレンド〜
- 電力消費量を可視化〜!身近なPC管理から始めるグリーンIT統制〜
- 自動車業界におけるトレンドと課題 −グローバルな成功へと導くソリューション− I...
- ITコスト削減の傾向と対策 〜情報システム部様限定〜
- パンデミックでも社員を守り業務継続を支援する
- iPhoneをビジネスで活用する時代へ〜ビジネス&モバイルのミライ〜
- 大容量ファイル、機密情報データの受渡しに! ~~ ファイルエクスプレス ~~
- VMware ESX ServerやCitrix XenServerの仮想環境を丸ごとバックアップ・復元
企画特集
-
【最終警告】パンデミック対策特集
サービス品質を保証するためのリスクマネジメントとは -
企業ITシステムの企画、構築、運用のイロハ
戦略的なITシステムのために、今考えるべきポイント -
進むストレージ環境の見直し
仮想環境に最適なiSCSIストレージLeftHandのメリット -
マネジメントの「コラム」と「コネタ」
今日のキーパーソンは誰? -
100万円で実現!中小企業の情報漏えい対策
中小企業の課題!?セキュリティ管理者不在でも大丈夫 -
最大32個のセンサーが電力を徹底管理!
『省エネ性能』追求HPx86サーバー徹底レビュー -
大丈夫?あなたの会社のセキュリティ対策
中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティを考える -
―エン・ジャパン厳選求人☆毎週更新―
ハンゲームの社長が語る・人材とサービスの在り方 -
求めているのはSIerのエンジニア!!
連載インタビュー第1話、グリーCTO藤本氏が語る -
急増するオンライン犯罪への解決策!
オンラインサービス保護ソリューション -
VMware OEMベンダー6社を独占インタビュー
IBM、HP、NEC、DELL、日立、富士通のVMwareの取り組み -
J-SOX法制定により内部統制の整備が急務に
重要性高まるActive Directoryの課題と対処法を公開中 -
情報漏えいを食い止める!
証跡としての信用力を高めるメールアーカイブとは?
-
9. 出荷準備はOK?
この3分間のビデオは、あなたがソフトウェアを出荷する前に、データレー... -
10. Parallel Debugging Extensions
この3分間のビデオは、並列アプリケーション内のそうでなければ発見しが...
新着企業動向
-
ウォルフソン、半導体開発センターを開設
ウォルフソン・マイクロエレクトロニクス -
情報セキュリティソリューションセミナー(中国特集)
NRIセキュアテクノロジーズ -
【EMC Mail News】 初期投資ゼロ!月額使用料金だけで利用できる「Avamar従量課金パッケージ...
EMCジャパン -
Dojo(道場)
テンダ - 企業動向一覧へ»
