Googleは、ブラウザ「Chrome」に対して3日前に提供開始したセキュリティパッチについて沈黙を守っていたが、米国時間9月8日午後、緊急レベルの脆弱性2件と重要度の低い問題数件が修正されたことを、その詳細とともに明らかにした。
GoogleのChromeプログラムマネージャーMark Larson氏が8日午後、メーリングリストで明らかにしたところによると、緊急レベルのパッチ2件はバッファーオーバーランの脆弱性を改修するもので、この脆弱性を利用されると遠隔地にいる攻撃者によってChromeが動いているコンピュータ上で任意のソフトウェアを実行される恐れがある。1つはSaveAs脆弱性と呼ばれているもので、長いファイル名の扱い方に問題があった。もう1つの脆弱性は、マウスカーソルがリンク上にあるときにステータス領域に表示されるウェブサイトアドレスの扱いに関するもの。
Chrome関連の発表やリリースノートのためのブログGoogle Chrome Releasesも開設された。詳細な説明もなしにChromeの自動更新を始めたところ、リリースノートなどを求められたこともあり、同社はそうした情報の公開方法を検討しているとしていた。
この更新では、重要度の低いセキュリティ問題も2件改修される。1つはアドレスバーに「about:%」と入力するとコンピュータがクラッシュする問題。Chromeが表示しているウェブページにハイパーリンクとしてこの文字列がある場合にも、マウスカーソルがそのリンクの上に来るとブラウザがクラッシュする。もう1つは、利用者のデスクトップをデフォルトのダウンロードディレクトリにしないようにするもの。「意図しないダウンロードでデスクトップにファイルをまき散らかされ、望まないファイルを実行してしまわないようにする」ためだ(同氏)。
このほか、セキュリティには関係しない問題もいくつか改修される。FacebookでのJavaScript問題、いくつかのウェブサイトに対する検索語の提案機能に関する問題、Safe Browsingモードでのデータ転送問題の3件だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ